実は人としての印象がとても大事
交渉には印象が大事。一方的にならない会話のキャッチボールを心掛けて |
とくに入居中の物件の場合には、見学の際に売主が同席する場合が多いもの。物件をチェックするだけではなく、売主に実際の住み心地を聞いてみたり、ご近所付き合いに関して聞いてみたりするのはもちろんのこと、その際のやりとりには好印象を心掛けましょう。意外にもこの印象が後々の契約内容にまで影響することがあるというのも事実です。
そもそも見学の日時に遅れてきたり、ドタキャンしたり、横柄な態度をとったり、物件のチェックの際には居住者の許可も取らずに収納を開けたり、批判や不満点ばかりを言ったりするのはマナーに違反します。
まずはお互いのきちんとした対応が交渉をスムーズに進める、ということを肝に銘じておきましょう。
きちんと買う意志を表明してから交渉に入ろう
いきなりの直球勝負で「この物件はどのくらい安くなるのか?」という交渉から始める買い手も少なくないようですが、このやり方は、先ほど述べた「買い手の印象」という部分からもリスクをはらんでいるといえます。確かに、価格が大きな購入のファクターではあると思いますが、まずはきちんと「購入したい」という意思表示をしてから交渉を始めましょう。
「○月までに入居したい」「この部分は修理してほしい」など、要求は多々発生するはずです。その際には、理由を明確にしておくと交渉もしやすいもの。例えば「4月の転勤に向けての買い替えなので3月中旬までに入居したい」など。また、譲歩の条件もあらかじめ算段を付けておきたいもの。入居時期を優先して売主に負担を掛ける分、本来要求したい修繕費に関しては折半する、などです。
気に入ったのに予算が合わず交渉する際も同様です。「リフォーム込みでこの予算で考えていたので」「入居時期にはこだわらないので」「設備の修繕は自分達でやるのでその分下げてほしい」など、譲歩する条件などをなるべく具体的に提示したうえで交渉するのが得策です。
とはいえ、人気物件で交渉には応じてもらえないことや、無条件に提示価格で買うというほかの買い手がいる場合にはそもそも交渉は難しいので、その点も注意しておきたいものです。
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