マンションの内覧会とは

内覧会で新居の全容が初めてわかります。楽しみですね。

内覧会で新居の全容が初めてわかります。楽しみですね。

内覧会とは、ほぼ施工が終わった段階で買い主に住宅を公開し、実際の出来上がりのチェックを受けるために設けた日です。

買い手にとって、内覧会はもうすぐ始まる新生活をぐっとリアルに感じるとても楽しいイベントです。楽しい反面、最近の欠陥住宅問題で、「ここでしっかりチェックしなくては」と心配も尽きないことでしょう。最近はプロの同行も増えていますが、本当にプロでないとチェックできないものなのでしょうか?

今回は「マンションの内覧会ではここをチェックしよう!」の続編として、プロが同行しなくても満足度の高い内覧会となる10のコツをまとめました。
 

コツ1:早い時間帯を予約する

内覧会は予約制が多いのですが、できたら早い時間を予約しましょう。内覧会がもし冬の時期だと、午後4時には暗くなってしまいます。例えば午後2時からの予約にすると、約2時間で大体のチェックを終わらせなければなりません。竣工前なので室内にはまだ照明がついていないケースもあります。

懐中電灯を持参してもいいですが、暗めだとはやはり良く見えません。外回りなどは早めにチェックを済ませるように、見る順番も考えておきましょう。
 

コツ2:なるべく大勢で行く

内覧会ではパンフレットの通りにできているか、仕上げはきれいにできているかなどのチェックもするので、なるべく大人数で出かけたほうが良いのです。チェックする目が増えるとそれだけ多くの発見があるし、時間も短縮できます。家族や友人と一緒に出かけましょう。
 

コツ3:内覧会のお役立ちグッズを準備する

内覧会で役に立つ小物たちをご紹介しましょう。
【写真1】これが内覧会の三種の神器。コンベックス、水平器、曲尺。これがあればチェックはばっちり。

【写真1】これが内覧会の三種の神器。コンベックス、水平器、曲尺。これがあればチェックはばっちり。

 
水平器(すいへいき)…文字通り水平を測るもの。内覧会では簡易式水平器で十分です。プラスチックの箱の内部に気泡を含ませた色のついた液体とメモリがついています。これを床やカウンターの上においてメモリで水平かどうかチェックします。金物屋やインターネットなどでも購入できます。1000円程度から。

曲尺(かねじゃく)…金属製でメモリがついているL型の工具。L型の両方にメモリがついており長さを測るほか角で直角を測れる。金物屋、インターネットで購入可。数百円から。床と壁が垂直に仕上がっているかチェックします。

コンベックス…巻尺のこと。部屋の高さや長さを測る。室内の測定なら3.5~5.5mくらいの長さで十分です。金物屋、インターネットで購入可能。2000円程度から。
 

コツ4:チェックリストを用意して、事前準備をしっかり行う

内覧会を短時間で、満足いくものにするには事前の準備が欠かせません。チェックするポイントをまとめたチェックシート(【写真2】)を準備したり、前述したチェック道具を準備しましょう。
【写真2】こちらが内覧会用チェックシートの例です。各部屋ごとにチェックしたい項目を書いておくとチェック漏れを防ぎます。

【写真2】こちらが内覧会用チェックシートの例です。各部屋ごとにチェックしたい項目を書いておくとチェック漏れを防ぎます。

 

コツ5:当日は動きやすい服装で

内覧会では、床・壁・天井はもとより押し入れの中、点検口の中までしっかりチェックします。高いところに上ったりしゃがんだりすることもあるので、動きやすい服装で行きましょう。寒い時期の内覧会では暖かい格好で、室内を汚さないように軍手などを準備すると良いでしょう。
 

コツ6:設備機器は実際に動かして確認する

キッチンについているディスポーザー(生ゴミ処理機)。使い方を間違えると故障の元となります。

キッチンについているディスポーザー(生ゴミ処理機)。使い方を間違えると故障の元となります。

内覧会当日には、インターホン、浴室乾燥機、セキュリティ関連機器など住まいについている設備機器の取り扱いを説明してもらいましょう。それらの設備機器のほか、台所の流しについているディスポーザー、バルコニーの物干し台、避難ハッチなどの取り扱い説明もお忘れなく。

説明を受ける際は、使用方法の確認と機械の動作確認を兼ねて、一度ご自分で作動させてみましょう。当日は取り扱い説明がたくさんあってなかなか覚えられないかもしれませんが、入居前に取扱説明書をまとめて受け取るので、その時に再度確認できます。
 

コツ7:チェックのときは担当を決めて手早く

窓についている網戸も含め、建具は全て開け閉めして建て付けをチェックします。

窓についている網戸も含め、建具は全て開け閉めして建て付けをチェックします。

室内がパンフレットどおりにできているか、不具合はないかという点検は、購入者側が見ていかなければなりません。施工者側の担当者はそばについていて、購入者のチェックを記録したり、質問に答えたりするのみです。

全てを細かく見ていくと時間もかかるしチェックするほうも疲れてきます。そこで、例えば天井の高さや壁の長さを測る人、床の水平を確かめる人、収納や扉のたてつけや内部の棚のチェックをする人…などとみんなで大体の担当を分担し、同じ部屋を一斉にチェックすると良いでしょう。

最後に全員で床・壁・天井の仕上材であるフローリングやビニールクロスのキズなどをチェックします。このようなチェックを、大きな部屋から順番に、一部屋一部屋行っていきます。
 

コツ8:隠れているところは開けてみる

パイプシャフトの点検口を開けたところ。施工は丁寧か、ゴミが落ちていないかなどをチェック

パイプシャフトの点検口を開けたところ。施工は丁寧か、ゴミが落ちていないかなどをチェック

給排水管が入っているパイプシャフトの点検口、床下点検口、天井点検口などがあったら、遠慮せずあけてもらい、中身を点検しましょう。

右の写真はパイプシャフトの点検口をあけてみた内部です。パイプシャフトの内部の排水管には防音のための遮音材が巻かれ、内部はゴミもなくキレイでした。また普段は壁の中にあって見れない外壁側の断熱材の様子を見ることもできました。

点検口ではありませんが、バルコニーや外廊下側の外壁に部屋に新鮮な空気を取り入れるための給気口や空調機のための孔(スリーブ)がついています。この部分もキャップをはずしてきちんと孔があいているか、ゴミはないかなどを確認します。
 

コツ9:水を張って水漏れ確認

台所のシンク、洗面所の手洗い器、浴室の浴槽などは、きちんと水が出るか、水漏れしていないかチェックしましょう。水が出るようでしたら栓を閉め、ある程度の水をためます。そのとき、水圧は大丈夫か、水を出すときに音が出ないか確認します。この水を出すときに出る音をウオーターハンマーといいます。音が出る場合は申し出て、調整してもらいましょう。

ある程度水がたまったら、栓をはずして一気に水を流します。シンクの下を見て、水がきちんと排水されているか、漏れている箇所はないか点検します。 
 

コツ10:みんなで最終確認

チェックした場所にテープを貼って目印にします

チェックした場所にテープを貼って目印にします

ここまでチェックするのに2時間~3時間くらいかかったのではないでしょうか? 最後に施工会社の担当者と一緒に、見つけた不具合について一つ一つ場所や内容を確認します。

それだけでは具体的に場所がわからないため、該当する場所にはテープを貼り目印をつけておきます。これらの作業できちんと記録を残します。そしてサインをしてお互いに確認しあったことを記録します。

この最終確認作業によって指摘された事項は、再内覧会までに直されます。購入者は再内覧会の場であらためてきちんと直っているか確認します。
 

成功のコツは事前準備と心構え

住戸内のチェックが済んだ後は共用部の内覧を行います。これで内覧会は一通り終了です。

もともと内覧会はほとんど出来上がっている状態で行うため、難しい構造部分のチェックなどは行いません。素人の方でもわかりやすい部分のチェックが主になるので、あまり心配することはありませんが、ぜひ今回のような事前準備をしっかりと行って内覧会を迎えるようにしてください。

内覧会当日は大変疲れますので前の日は早めに休んで、暖かくしてお出かけください。

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