浴室/システムバス・浴槽の基礎知識

こだわりの浴室空間をシステムバスで実現する方法

システムバスは、機能性やデザイン性が高まり、好みに合わせた空間を実現することが可能となっています。ここでは、わが家ならではのオリジナルな浴室をつくるためのポイントをまとめました。

岩間 光佐子

執筆者:岩間 光佐子

住まいの設備ガイド

Point1  浴室プランの優先順位を明確にして適するタイプを

すっきりとしたデザインのシステムバス。屋外空間を取り込んで開放感のあるプランに。[Lクラスバスルームundefinedオーバーヘッドシャワータイプ]undefined パナソニックundefinedエコソリューションズundefinedhttp://sumai.panasonic.jp/

すっきりとしたデザインのシステムバス。屋外空間を取り込んで開放感のあるプランに。[Lクラスバスルーム オーバーヘッドシャワータイプ]  パナソニック エコソリューションズ


新築やリフォームの際に、多くの方が取り入れるシステムバス。最近では、バリエーションも豊富になり、デザイン性や機能性が高まっている商品も多くみられます。浴槽やタイルを選び現場で施工する在来工法のプランに比べれば、自由度が少ない点は否めませんが、浴槽や水栓金具、内装材や照明などのアイテムも充実し、組み合わせ次第では個性的な浴室プランも可能でしょう。

わが家ならではの浴室プランとするためには、システムバス商品の特徴を理解することも大切です。システムバスは、メーカーごと、商品シリーズごとに、価格帯や機能、デザインの方向性などが異なります。気になる商品は、カタログやホームページなどで、おおまかな特徴を確認すると同時に、わが家の浴室に対する優先順位を明確にして、希望に近い商品を選ぶことが基本でしょう。

Point2  壁や床など、内装材の組み合わせにこだわる

最近のシステムバスの傾向は、すっきりとしたシンプルなデザイン。床や壁材(パネル)などの色合いもベーシックな組み合わせが多くみられますが、内装材のバリエーションは豊富で、特に壁材は、さまざまな色柄パターンが用意されています。

たとえば、表面模様には、石目柄や布目柄、木目柄なども揃い、高級感を生み出すようなタイプもありますし、ビビッドな色合いやイラスト模様のタイプも。四面を同じ色柄でまとめるだけでなく、ひとつの面にポイントとして異なる壁材を用いるプランも多くみられます。ショールームでは、さまざまなパターンをシミュレーションできるケースも多いので、じっくりと検討することができるでしょう。

その他、システムバスの性能は魅力的だけれど、内装材には天然木や好みのタイルを用いたい、という場合は、ハーフユニットバスを選ぶという方法も。床から浴槽程度の高さまでがユニット化されたハーフユニットバスは、壁材や天井材は現場で施工するので、素材を自由に選べるのが特徴。ただし、ハーフユニットバスとしての商品が少ないため選択範囲は限られます。

Point3  ゆったりとくつろぐ浴槽のデザイン、機能を取り入れる

落ち着いたベージュのインテリアがあたたかみを感じさせるプラン。 [システムバスルームundefinedサザナ]undefinedTOTOundefinedhttp://www.toto.co.jp/

落ち着いたベージュのインテリアがあたたかみを感じさせるプラン。 [システムバスルーム サザナ] TOTO


システムバスをプランニングする際に、重要なアイテムと言えば、浴槽でしょう。最近では、素材や色、形状など、浴槽も好みに合わせて選ぶことができるタイプが増えています。

特に、形状に関しては、各社研究開発が進み、さまざまに工夫されています。ゆったりとソファでくつろいでいるような形であったり、半身浴ができるようなステップがついていたり、お子さんと一緒に入浴しやすいように、ゆとりを持たせたタイプなどもあり、家族構成や入浴スタイルに合わせて選ぶことができるでしょう。また、機能としては、ジェット噴流や気泡などを取り入れることも可能です。

選ぶ際には、ショールームで浴槽の中にも入ってみること。希望する入浴姿勢が可能かどうか、足を伸ばすなどして確認を。お子さんと一緒に体験してみることもおすすめです。

Point4  好みのデザインや欲しい機能を持つシャワーを選ぶ

水栓金具やシャワー機器などの機能やデザイン性にこだわる方も多くみられます。システムバスでも、さまざまなタイプの水栓金具やシャワーを選べるタイプも増えてきており、節水機能や安全性などに配慮したものはもちろん、すっきりとしたモダンなものなど、デザイン性を高めた商品もみられます。また、多機能シャワーなどを組み込むことができるシステムバスもありますし、国産の水栓金具だけでなく海外の商品を取り入れることができる商品もみられるようになりました。

商品によっては、手すりやカウンターに組み込まれた水栓金具など、システムバスならではのアイテムもありますので、実際に操作してみて、使い勝手を確認して選ぶようにしましょう。

Point5  照明のデザインや位置、光の色などに考慮する

インテリアの大きな要素である照明の用い方によって、浴室の空間も大きく変わります。最近のシステムバスでは、LED照明が多く用いられ、ダウンライトや埋め込みタイプなど、いくつかの器具から選ぶことができたり、さまざまな演出が可能な照明プランを搭載した商品もみられるようになりました。

たとえば、天井に埋め込まれ天窓からの光のようなデザインであったり、すっきりとしたライン状のタイプ、足元を照らすタイプなどもみられます。また、電球色、昼白色を選べるタイプ、シーンに合わせて調光機能なども用意されているので、安全面に配慮した明るさを確保することはもちろん、入浴する時間やスタイルに合わせた、心地のよい光を選ぶことができるでしょう。

Point6  くつろぎ感を高めるミスト、テレビや音楽を楽しんでも

迫力のある大画面をハイビジョンで楽しむことも。 [スパージュ]undefined LIXILundefined(http://www.lixil.co.jp/)

迫力のある大画面をハイビジョンで楽しむことも。 [スパージュ]  LIXIL


ゆったりと過ごすために、ミストサウナも注目の機能のひとつ。システムバスでは、ミストサウナが搭載された浴室暖房乾燥機を選ぶことになりますが、機器によって機能や性能が異なるので確認することが大切です。

また、好きな音楽を聴いたり、スポーツ観戦をしながらの入浴を楽しみたい場合は、テレビやオーディオをバスルームに組み込むことも可能です。最近では、大画面のテレビを用意したタイプなどもみられます。

Point7  窓の大きさや設置位置を工夫して広がりのある

システムバスは、窓を取り方でも印象は大きく異なります。たとえば、商品によって異なりますが、設定された窓の中から、大きめの窓や出窓、掃き出しタイプのテラス窓(ドア)などを選ぶことで、開放感のある浴室に。浴槽に浸かって、大きな窓から庭を眺めることができれば、豊かな気分を味わえるでしょうし、掃き出し窓とデッキなどをつなげれば、露天風呂感覚で過ごせるでしょう。

窓のプランニングの際に、注意したいのは浴室の配置。せっかく窓を設けても、プライバシーが確保されなければ意味がありません。どのような浴室をプランニングするにしろ、基本は、敷地条件を考慮し、間取りの中で適した配置とすること。システムバス単体で考えるのではなく、住まい全体として検討することが大切です。

Point8  洗面脱衣室とのつながりに配慮する

窓のプランニングと同時に検討したいのが、隣接する洗面脱衣室とのつながり。商品によっては、システムバスと洗面化粧台のイメージやカラーを揃えることができるタイプもみられます。浴槽や壁パネルと洗面化粧台の扉材などをコーディネートすることができるので、統一感のある空間が生まれるでしょう。

また、出入口の扉もさまざまなタイプが揃っています。扉の形状には、開き戸(ドア)タイプや折れ戸タイプ、引き戸タイプなどがありますし、透明ガラスを用いたタイプなどであれば、洗面脱衣室と一体化し、広々と感じることができるでしょう。


システムバス商品は、機能性やデザイン性ともに充実してきています。選ぶ際には、各メーカーのショールームに展示されている、新商品や最新のコーディネートなども参考に。わが家なりのこだわりの優先順位を明確にしつつ、好みのアイテムやデザインを組み合わせることで、オリジナルの快適空間を実現することができるでしょう。


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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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