主なスタイルは3つ。操作性や安全性などに配慮して選びたい

浴室と脱衣室をつなぐ浴室扉(ドア)。室内の建具のひとつですが、リビングや寝室などの扉に比べると、あまりこだわらないという方も多いかもしれません。しかし、家族全員が日々使用する建具ですし、何も身につけない状態で開閉するものですから、その使い勝手は充分に検討したいものです。

多くの方が取り入れるシステムバス商品によっては、選ぶことができる扉が限られている場合もありますが、一般的に、浴室の扉には室内扉と同様に、その開閉方法によって、開き戸タイプ、中折れ戸タイプ、引き戸タイプの3つに分類することができます。それぞれメリット・デメリットがあるので、間取りプランや家族構成などを考慮して選ぶことが大切でしょう。
洗面脱衣室からの広がりを感じる開き戸タイプ。[L-CLASS]undefined パナソニック エコソリューションズ

洗面脱衣室からの広がりを感じる開き戸タイプ。[L-CLASS]  パナソニック エコソリューションズ
 

開き戸(ドア)タイプ  スペースが必要なので広さのある浴室に

一般的なドアのような形状のタイプ。ドア扉の開き部分(浴室側)にスペースが必要なので、ある程度の広さのある浴室に向いているでしょう。商品的には、強化ガラスや樹脂パネルなどを用いたものがみられ、中桟があるタイプとすっきりとしたデザインの中桟がないタイプも。ドアノブタイプ、レバータイプも揃い、浴室側に、タオル掛けにも兼用できる把手が付いたものなども揃っています。操作が楽なプッシュプルハンドルタイプもみられます。

中折れ戸タイプ  標準的な仕様となっているケースも多い

システムバスで多く用いられる折れ戸。[スパージュundefined折り戸 (800W)]undefined LIXILundefinedhttp://www.lixil.co.jp/

システムバスで多く用いられる折れ戸。[スパージュ 折り戸 (800W)]  LIXIL

縦方向に分割された扉の中程が折れることで開閉するタイプ。扉の半分程度の開きスペースで開閉できるので、浴室内のスペースに限りがある場合でも取り入れやすいスタイルです。一般的なシステムバスでは、標準仕様となっているケースも多くみられます。

樹脂パネルを用いて明るさを確保したデザインが主流で、中桟のあるタイプとないタイプがあります。使いやすいハンドルの付いたもの、浴室側にタオル掛けにも兼用できる把手が付いたデザインもみられます。

選ぶ際には、引き手部分が使いやすいかどうか、スムーズに開閉できるか、などショールームで実際に動かして、家族で確認することが大切でしょう。

引き戸タイプ  1枚引き戸だけでなく2枚や3枚のタイプも

横に平行にスライドさせる開閉方法なので、開き戸のような開閉スペースがとられず、限られたスペースでも設置できるのが特徴。シンプルな1枚引き戸タイプ、2枚引き戸タイプ、3枚引き戸タイプ、引き違いタイプなどがあります。樹脂パネルを用いたデザインが多くみられますが、脱衣室側のインテリア性を考慮した内装扉のような面材タイプもあります。

システムバスのオプションとしてみられるのが3枚引き戸タイプ。広い開口部を取れることから、ゆとりを持って出入りでき、また入浴中の人が倒れても、扉の開閉を妨げることが少ないので安心でしょう。選ぶ際には、引手が使いやすいか、スムーズに動くか確認することがポイントです。

洗面脱衣室とのつながりにも配慮を。ガラスを用いて開放的にも

最近では、浴室の扉に透明な強化ガラスを用いるなどして、開放感を持たせたプランニングも多くみられるようになりました。扉だけでなく、袖部分にFIX窓などを組み合わせることで、浴室と洗面脱衣室の一体感を生み出すプランも提案されています。

ガラスを用いることで開放感は生まれますが、比較的汚れが目立ちやすいこと、また、家族構成によっては洗面脱衣室から見られたくない、という場合も。条件にあわせて、スモークガラスなどの機能を持つ素材を用いたり、目隠しのために、浴室用のブラインドなどを設置するケースもあるでしょう。しかし、ブラインドを常時閉めておくのでは本末転倒。家族の入浴スタイルを充分に検討してプランニングするようにしましょう。
戸袋面材は姿見として使えるミラー面材の引き戸タイプ。[スパージュundefinedテンパー片引き戸]undefinedLIXILundefinedhttp://www.lixil.co.jp/

戸袋面材は姿見として使えるミラー面材の引き戸タイプ。[スパージュ テンパー片引き戸] LIXIL
 

カビや汚れがつきにくい、お手入れのしやすさも確認を

浴室は、カビや汚れなどが気になる空間。浴室扉にも、効率的な換気を促したり、汚れにくく掃除のしやすい工夫を施したタイプが多くみられます。

たとえば、換気口を下桟だではなく、中桟部分や上部、縦枠部分などに設置したもの、換気口部分をお手入れしやすい形状としたもの、換気口が簡単にはずせるタイプなども。カビの発生や浸透を抑えたパッキンを採用したり、パッキンそのものをなくすなどの工夫もみられます。メーカーそれぞれに特徴がありますが、カタログではわかりにくい細かな部分なので、ショールームで実際に説明を受け、確認するようにしましょう。

家族構成に適した安全性に配慮する

幼いお子さんや高齢者の方がご家族にいらっしゃる場合には、浴室内での事故への配慮も必要です。緊急の場合など、脱衣室側から扉を開けることが可能なタイプ、扉を外すことのできる機能を持つタイプなどを選んでおくことも大切でしょう。商品的には、扉上部のつまみによって扉を外すことができるもの、ハンドル部分に脱衣室側から解錠できる装置のついたものなどがあります。

また、入浴時の転倒事故を防ぐためには、出入り口部分はできる限り段差を少なくしておきたいものです。扉を選ぶ際には、下部レール部分の形状も確認しておきましょう。比較的フラットな床面を確保したタイプも提案されています。

その他、幼いお子さんがひとりで浴室に入り、使用していない浴槽に誤って落ちないように、脱衣室側にチャイルドロックを取り付けることができる扉も。引き戸や折れ戸では、指を挟まないような工夫がなされているタイプもみられます。

新築やリフォームの場合、多くの方がシステムバスを取り入れます。浴室の扉も標準仕様、オプションの中から選ぶことが多いでしょう。開閉のタイプやデザインを選ぶ際には、安全性や操作性を重視しつつ、入浴スタイルや家族構成を考慮することが重要です。また、簡単な工事で交換できるリフォーム向けの浴室扉もありますので、住まいの状況に合わせて、検討してみてもいいでしょう。


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