バスルームのプランニングの際に、まず検討するのが浴槽(バスタブ)ではないでしょうか。住宅で用いられる浴槽の主な素材には、人工大理石、FRP、ほうろう、ステンレスなど、いくつかの種類があります。ここでは、選ぶ前に知っておきたい浴槽素材の種類と特徴をまとめました。

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システムバスは人工大理石やFRP。現場施工であれば自由に選択可能

パールのようなつややかさを持ち汚れもつきにくい人造大理石を取り入れたシステムバス。undefined[アライズ Zタイプ]

パールのようなつややかさを持ち汚れもつきにくい人造大理石を取り入れたシステムバス。 [アライズ Zタイプ]

浴槽の素材は、現場施工のバスルームであれば、基本的に自由に選ぶことが可能ですが、システムバスを取り入れる場合は、商品シリーズに設定されたものから選ぶことになります。

一般的なシステムバスに多く設定されている浴槽の素材は、人工大理石やFRP。メーカーによっては、ほうろうやステンレスを揃えた商品もみられます。人工大理石でも、いくつかの種類を設定するケースもありますし、メーカー独自に開発した素材などを用意したシステムバスもあります。検討する際には、標準仕様なのか、価格がアップするのかなどを確認することも大切でしょう。

人工大理石  アクリル系とポリエステル系。メーカーによっても違いが

光沢と深みのある風合いを持つアクリル系人造大理石。undefined[イデアトーン浴槽 1600サイズ(1598×935) 和洋折衷タイプ]

光沢と深みのある風合いを持つアクリル系人造大理石。 [イデアトーン浴槽 1600サイズ(1598×935) 和洋折衷タイプ]

人工大理石は、天然大理石のような温かみがあり、色柄などのバリエーションも豊富なのが特徴。耐水性や耐汚性に優れ、表面が滑らかなので汚れも落ちやすく、簡単にお手入れをすることができる素材です。

樹脂が原材料の人工大理石は、大きくアクリル系とポリエステル系に分類されます。一般的に、アクリル系は透明感や光沢があり、衝撃性や耐熱性などに優れるのが特徴。ポリエステル系はアクリル系より性能や風合いなど若干劣りますが、比較的安価なものが多くみられます。最近では、他の素材を加えたり、重ねるなどして、性能や美しさを高めたものも。メーカーそれぞれに工夫を施し、特徴を持たせたタイプも増えてきました。メーカーや商品によって、価格はもちろん素材感や色合い、性能なども異なりますが、価格帯も幅広いので、予算に合わせて選ぶことができるでしょう。

FRP  軽量で柔らかく温かみがある樹脂素材

シンプルな和洋折衷タイプのFRPの浴槽。undefined[ニュージーニアル 1400サイズ 和洋折衷タイプ 2方半エプロン]

シンプルな和洋折衷タイプのFRPの浴槽。 [ニュージーニアル 1400サイズ 和洋折衷タイプ 2方半エプロン]

FRP(えふあーるぴー)とは、ガラス繊維強化プラスチック(fiber glass reinforced plastic)のこと。浴槽の素材としては一般的なもので、柔らかく温かみがある樹脂素材です。耐久性や耐衝撃性、保温性もあり、軽量なのも特徴でしょう。

カラーバリエーションも豊富で、価格も手ごろなタイプが揃っています。汚れがつきやすいという面もありますが、最近では、材質などの改良も進み、性能やデザイン性を高めた製品もみられるようになりました。

ほうろう(ホーロー)  滑らかな肌ざわりや重厚感が魅力

ほうろう(ホーロー)には、鋳物ほうろうと鋼板ほうろうのふたつがあり、輸入品の浴槽にもみられる素材のひとつです。ほうろう層の仕上げはガラス質なため、肌触りは滑らかで、美しい色合いや光沢なども特徴でしょう。

重量のある鋳物ほうろうは、階上の浴室に設置する場合など、構造躯体の強度を高めることが必要になることも。取り入れたい場合は事前に設計担当者に相談すること。お手入れは簡単ですが、表面のガラス質が傷つくと、そこから本体が錆びてしまうこともあるので、早めのメンテナンスが必要です。

ステンレス  傷やサビに強く、メンテナンスも楽

耐久性、耐熱性や保温性もよく、値段も手ごろなのがステンレス素材。傷やサビに強く、メンテナンスも楽なのが特徴。裏面の保温材によって、保温性能も高められています。表面の手触りや温度が不快と感じる場合もありますが、金属特有の肌触りを抑えた商品もでています。着色したり(カラーステンレス)、デザインに工夫した製品もみられます。

木製浴槽  ヒノキやヒバなど、独特の温かみや香りが特徴

木質独特の温かみや香りが魅力の木製の浴槽。材質としては、ヒノキやヒバ、サワラなどが用いられていますが、大きさはもちろん、樹種によって価格に差が出るものです。保温性、耐衝撃性や耐熱性も優れており、最近では、特殊な処理加工によって、腐りにくく、手入れも簡単な商品もみられるようになりました。

タイル  個性的なデザインも実現できる

自由な形状の浴槽を実現できるのがタイル。モザイクタイルなどを用いて、曲線を持たせたり、模様をデザインしたりオリジナルの浴槽を作ることが可能です。ただし、冬場の冷たさや目地掃除の手間などには配慮が必要ですし、浴槽単体だけでなく浴室全体をトータルに検討することも重要なポイントでしょう。


どのようなプランのバスルームとするにしても、浴槽を選ぶ際には、ショールームで実際にその商品を確認することが重要です。肌が直接触れるアイテムなので、素材感を確かめることも大切でしょう。色や光沢、透明感などもカタログとはイメージが異なることもあるので、しっかりと確認を。お湯を張った状態や照明による雰囲気も確かめておきたいものです。


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