マンションの歴史

ヴィンテージの夏
良いマンションは接道の様が美しい。不動産は「通りがかりの印象」が噂の端を発する
時を経て住まいの価値をより増していく「ヴィンテージマンション」の条件とは何か、3つ挙げてみたい。が、その前に。そもそもワインや車、最近ではジーンズなどにも使われる「ヴィンテージ」という言葉。そもそもマンションでは厳密な定義付けが可能なのだろうか。

「ヴィンテージ」は本来とある年代物……例えばワインなら良質なブドウが豊作だった年。車なら、1919年~30年に生産されたイギリス製だけが対象になるそうだ。日本のマンションの場合、半世紀に満たない歴史の浅さ からして、その考えを当てはめることは少し困難かもしれない。

またある特定の産地(ワインならブドウの収穫された地方。車ならイギリス)に限定した選別の仕方もあるようだが、仮にマンションの産地(この場合立地ではなく、「特定の設計・施工会社」の意に近い)ごとに分類するにはあまりにも対象が限られてしまう。


定義は「周囲の賞賛」

秋
印象や評判はやがて「賞賛」に。資産性の強さも原因はそこにある
従って、日本のマンションにおいて「ヴィンテージ」を厳格に定義付けすることは、おそらくあと数十年経たないと難しいのではないか、と思う。例えば「築何年以上でかつ坪単価は何万円以上」とか「○○設計事務所が手がけた作品」あるいは「××マンションシリーズ」といった具合に、無理矢理線引きするには正直強引な感が残る。

マンションはコレクションではなく「住まい」である。年月をかけて手を入れた「使い込まれた風合い」や「熟成の度合い」が、ヴィンテージの醍醐味であるなら、その過程を楽しんでこそ意味があり、何よりその歴史そのものが価値だといえる。

今現在のヴィンテージを定めることよりも、「未来のヴィンテージマンション」になる条件とは何か、その条件を考えてみた。

その「3つの条件」は次ページに。