「マンションのコレクター」が存在するとしたら…

時計に絵画、クラシックカーと世界にはさまざまなジャンルのコレクターがいる。彼らに共通するのは「貴重な一品を所有する」こと。いわゆる希少価値の高い“珍しいもの”だ。

「愛宕グリーンヒルズ フォレストタワー」スカイデッキから

「愛宕グリーンヒルズ フォレストタワー」スカイデッキから


では、マンションはどうだろう。コレクターの実在はともかく、彼らはどんな物件をコレクションの対象にするだろうか。「超高層の最上階」、「低層の暖炉付き」、「東京タワーがみえるペントハウス」。“希少性の極み”と呼べるものには、どれが値するのか。

そもそもマンションの大いなる魅力のひとつが「眺望」。一戸建てではかなわないメリットである。できるだけ高いところから、その場所の象徴的な景色が眺められるという点で「東京タワーがみえる超高層の最上階」は有力な候補だろう。しかし、それだけでは、タワー乱立の時代にあって「極み」とは言えないような気もする。

「愛宕グリーンヒルズ フォレストタワー」スカイデッキから

「愛宕グリーンヒルズ フォレストタワー」スカイデッキから



「南向き」のルーフバルコニー

過去にこんな相談を受けたことがある。「バルコニーで囲まれた部屋はありませんか?」かつて、住んだことのあるさまざまな条件のマンションのなかで、最も居心地のよかったのがそれだという。なら「ルーフバルコニー付き」を条件に加えてみよう。

ただ「ルーフバルコニー」は、斜線制限によって生まれた階段状の建物に付随するもの、という印象が強い。だから、それは自ずと日陰になる方位がほとんど。南に向いたリビングのソファからは、肝心の広々としたスペースが見えない場合のほうが多い。
たいていのルーフバルコニーはセットバックの産物(画像下側を参照)

たいていのルーフバルコニーはセットバックの産物(画像下側を参照)


したがって、「規制から生まれた産物」ではなく、純粋に心地よさを探求した結果としてのルーフバルコニーを条件として加えたい。タワーマンションのペントハウス(もちろん、天井も基準階より高く設定したフロア)には、そのような特殊住戸がいくつか存在する。つまり、こうなる。
「南に向いたルーフバルコニーの付くタワーマンションのペントハウス(最上階)」。
実例を3つ、次のページで紹介する。