なぜ、大型緑地は西に連なる?

東京湾、隅田川、本郷台地(武蔵野台地)。都市の南東北、三方向が自然の地勢(地形の意)によって守られた江戸は、交通・物流の主たる役割を西に当てた。いわゆる「四神相応」である。過去記事「『トラのもん』が白い理由」参照。

「紀尾井町(千代田区)」の由来は紀州徳川家、尾張徳川家、彦根藩井伊家から一文字ずつ取ったもの。各御屋敷跡地が「東京ガーデンタワー紀尾井町」「ホテルニューオータニ」「上智大学」である。西の関門、外濠を見張る要所にあたり信頼に足る有力者を配したのだろう。「赤坂見附」や「四谷見附」の御門は、地名または城壁跡として現代にその名残りをみせている。

「ガーデンヒルズ四ツ谷 迎賓の杜」7階住戸スカイルーフテラスから西方向を望む

「ガーデンヒルズ四ツ谷 迎賓の杜」7階住戸スカイルーフテラスから西方向を望む


こうした江戸時代における徳川将軍の「地理と人事の関係性」を景観として継承するのが「都心に潤いをもたらす広大な緑地」である。紀州徳川家上屋敷跡が「迎賓館・赤坂御用地」、高遠藩内藤家下屋敷跡が「新宿御苑」そして彦根藩井伊家下屋敷跡が「明治神宮・代々木公園」。皇居から西に向かって緑地帯が連なるのは、国家繁栄の要衝として位置付けられた方角を御三家や譜代大名筆頭に託し、大きな屋敷地を付与したからに他ならない。

「南に広大な緑」希少性を孕む立地

南に主だった開口部を設ける日本の家屋では、その方向の景色が住宅の付加価値にもなり得る。日照や眺望に優れ、さらにはその状態がほぼ永続的であれば資産性にも影響を及ぼす。上記のような広大な緑の空間が南方向に展開されるならば、それは希少性にも繋がっていくだろう。が、現実にはレアケース。

「ガーデンヒルズ四ツ谷 迎賓の杜」5階住戸リビングダイニングから南側バルコニーを臨む

「ガーデンヒルズ四ツ谷 迎賓の杜」5階住戸リビングダイニングから南側バルコニーを臨む


ところが、昨年(2016年)11月完成「ガーデンヒルズ四ツ谷 迎賓の杜」(新宿区南元町)は、まさにそのような条件を満たした不動産といえる。「赤坂御用地」を南に隣接。上の画像は5階住戸から撮ったもの。まるでリゾート地のような眺望写真である。ここでは2点、現地で感じたロケーション上の特長を記しておく。

1つには、その大きな緑地との適度な距離だ。都会の喧騒から隔絶された空間は都心とは思えない静寂さではあるのだが、とはいえ高木に囲まれて暮らすといった「手が届くほどの至近距離ではなく」、さらには(個人差はあるが)自然の生き物対策に悩まされるといった雑木林近接特有のマイナスイメージを持たなかった。それよりも、南側バルコニーは日常的に快適性と実用性を伴った付帯設備になるだろうという印象だ(*取材撮影のために滞在した限られた時間内での感想であることをご了承願いたい)。

2つには、「静的な印象」を強く受けたアプローチ空間。JR他「四ツ谷」駅から現地へ向かう動線は、トチノキの並木が両側に続くじつに心地よく穏やかな景色である。途中、左手に迎賓館、右手に教育機関や公園などを経るのだが、「赤坂御用地」の擁壁と同様の壁が対面に一部施されている等、静謐という表現が相応しい独特の風景であった。オンオフの切り替えが容易に行える道程といえる。

最上階7階住戸には「スカイルーフテラス」といって、屋上に専用使用権付共用施設が付く。内覧住戸は専有面積146.18m2、スカイルーフテラス面積24.69m2、バルコニー面積30.04m2。三面開口の角住戸である。販売価格は4億4980万円。当該住戸は現在(2017年10月6日時点)先着順受付中。全体では7割が契約申込済である。スカイルーフテラスから西方向を撮影したのが最上部の画像。信号、街灯、電柱が一切映らない都市の風景写真はかなり珍しい。

【参考記事】
高級マンション市場の先行きはどうなる?


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