高級マンション/ヴィンテージマンション・名作マンション

ミニマルアクセスが生む静寂な邸宅街~目白

歴史を感じる風景と見事に融合したヴィンテージマンションの数々。その心地よい街並みをつくる要素とは?

坂根 康裕

執筆者:坂根 康裕

高級マンションガイド

恵まれた地形と文教の歴史

学習院は目白駅徒歩1分
目白駅は山手線では珍しく、他線と交差していない。周囲は高層の建物も少なく、乗り換えの乗降客があふれないことから、駅前特有の雑踏をほとんど感じない。

駅のある目白通りから新目白通りに向かって、なだらかな南傾斜が続く。その恵まれた地形に、線路の西側には閑静な低層住宅街が、東側には広大な敷地の有名私立校が広がる。

もともと華族用に設立された学習院は、非常に余裕を持った配棟で緑も多く、歴史を感じさせる独特の風情がある。

ミニマルなアクセスこそが快適?

駅東側はすぐに閑静な住宅街が広がる。公園に隣接する「グランドヒルズ御留山」
マルチアクセスな立地は、利便性が高く住居ニーズが強い。だから分譲マンションのキャッチコピーでも「複数沿線・駅が利用可能!」は大きなアピールポイントになる。

ところが高い利便性は、住まいに求めるもうひとつの要素「静かな環境」と相反することもある。使える駅ほど飲食店がひしめき、背の高い商業ビルが立ち並ぶ。人と車の交通量も多く、住まいとしてはあまりに賑やか過ぎるのもどうか、と二の足を踏む人も少なくない。


なかでも最も古い「目白パークマンション」。南面の空地が下層の日照を確保している
であれば、こういう発想はないだろうか。主要なターミナル駅につながる山手線なら、他線とつながっている必要性はどれほどあるだろう?

マルチアクセスは確かに魅力的だが、ひと沿線のおかげで混雑せず、高層ビルもない。だからこそ、安全で空の広い街並みを手に入れることができる、と…。

そんなミニマルアクセスな都心立地こそが希少であり贅沢なのだ、とあらためて実感させる住宅街が目白近衛町~御留山界隈ではないだろうか。

次ページでは、ハイグレードマンションストリートを紹介したい。
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