定年・退職のお金/老後の生活設計・ライフプラン

老後のイメージを夫婦で共有しよう(2ページ目)

人生85~90年の時代です。老いていく30年を健やかに生きるためには、お金だけでは不足。夫婦の助け合い、価値観の共有が最も必要です。生き生きと老後を過ごしている先輩夫婦の生き方をご紹介します。

大沼 恵美子

執筆者:大沼 恵美子

貯蓄ガイド

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NPOを設立し社会へ恩返し

仕事の関係でファイナンシャルプランナーの資格を保有しているBさん。定年を前に、「仕事でタッチできなかった高齢者への情報発信とバックアップをしたい。それが私をここまで育ててくれた社会への恩返し」との想いが募りました。同じような考えの同世代の人たちにコツコツと声をかけて定年退職後NPO法人を設立し、リタイアメントプランニングをはじめ、介護、生きがい、相続、お葬式などなど次々と情報発信をしています。「妻には、老後の生活費について年金や退職金、金融資産などの説明を通して、心配がないことをじっくり説明しました。生活パターンは、サラリーマンのときとほぼ同じじゃないかな。たぶん、満足していると思う。」

ボランティア活動で自己実現

企業戦士だったCさんは、定年退職をもって完全リタイアーの道を選びました。老後の生活費の心配はなく、悠々自適の毎日のはずでした。ところが無趣味で交友関係が狭いこともあり、半年も過ぎたある日「自分の存在感がない」ことに愕然とし、漠然とした焦燥感を感じるように。そんなある日、広報に「○○ボランティア募集」を見つけました。それは、若い頃に身につけたプロ並みの趣味を生かすものでした。早速応募し、今では少しずつボランティアの範囲を広げています。「この程度のことで感謝されて……。私こそうれしいです」とCさん。

Uターンして開業

こんなカフェが欲しかったんだよな~。

こんなカフェが欲しかったんだよな~。

退職後は故郷に帰る、と決めていたDさん。幸いなことに、奥様も同郷です。問題は「故郷で何をするか……」です。料理自慢の奥様が「気軽に立ち寄り軽食やコーヒーが飲めて、いろいろなカルチャーを楽しむことができるたまり場を作らない?」と提案しました。定年退職までに調理師免許を取得し、イギリスやイタリアに短期留学し料理やインテリアなどカフェ開店に必要な技術や情報を習得しました。生まれ育った故郷には人的ネットワークが網の目のように張り巡らされています。それを活用して「地方に根付く文化を育て発信する」忙しい毎日に充足感を感じているようです。

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