京都グルメ/京都のイタリアン

カノビアーノ京都(2ページ目)

今や京野菜イタリアンを代表する一軒となった「カノビアーノ京都」。京都という伝統的な野菜王国だからこそ描き出すことができる郷土料理(=真のイタリアン)を皆さんも是非。

執筆者:麻生 玲央

特筆物のコストパフォーマンス

では、5,000円のCHEF'S(2名様より)コースから御紹介します。

・とうもろこしのジェラティナートとパンチェッタのビアンコマンジャーレ コンソメのエア
とうもろこしのジェラティナートとパンチェッタのビアンコマンジャーレ コンソメのエア。
とうもろこしのジェラティナートとパンチェッタのビアンコマンジャーレ コンソメのエア
グラスで供されたアミューズは、ジェラティナートとビアンコマンジャーレ、エアによる3層構造。まず感じ取れるのは、とうもろこしのジェラティナートから解き放たれる静かに甘く、鼻腔を擽る香り。そしてその後を追いかけるようにビアンコマンジャーレのコクとテクスチャが続き、ラストノートにコンソメのエア(エスプーマ)が鼻腔を擽る、という繊細かつ複雑なアロマを醸し出す一皿。夏の暑い時期にはなんとも嬉しい清涼感溢れるスタートといえます。

・淡路産鱧の焼き霜、スイカのジュレとすだちのエスプーマ 花穂の香り
淡路産鱧の焼き霜、スイカのジュレとすだちのエスプーマ 花穂の香り。
淡路産鱧の焼き霜、スイカのジュレとすだちのエスプーマ 花穂の香り
続く、2皿目のグラスアミューズは、夏魚の定番ともいえる「鱧」を伴ったもの。もちろん、淡路産の鱧です。グラスの中には、鱧を包み込むかのように、スイカのジュレと、ジュンサイが浮かべられ、さらにスダチのエスプーマで、爽やかな酸味をプラス。花穂のブーケもアクセントとなり、焼き霜を背負った鱧と優しく解け合うような淡い一体感を描き出します。「美味しい」とは「美しい味」と書きますが、この料理はまさに女性的な美しさを味に付与した一皿。

・朝採り夏野菜とフリウリ産プロシュートのサラダ
朝採り夏野菜とフリウリ産プロシュートのサラダ。
朝採り夏野菜とフリウリ産プロシュートのサラダ
前菜として登場したのは、夏野菜全開! といった感じの彩度の高い地野菜詰め合わせ。シェフから客に向けての「夏野菜のお中元」といったところでしょうか。生で食せる西洋南瓜(コリンキ)、瑞々しさ溢れる水茄子、糖度の高い赤玉葱、シャッキシャキの胡瓜、ブロッコリ、爽やかな甘味爆発のフルーツトマト、サヤインゲン、スナックエンドウ、ルッコラ、さらにはフリウリ産プロシュート、と夏イタリアンMAXの野菜尽くし。もうこの野菜達だけでもお腹一杯になるまで食べ続けたいと思わせる野菜力は、世界に誇る京野菜(朝採れ地野菜)だからこそ。改めて、野菜は京都、イタリアンは夏、だと実感した一皿でしたね。
次ページでは、冷製&温製パスタ2種を御紹介します
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