国際結婚/国際結婚アーカイブ

ルーツをたどる旅[2]…届かなかった手紙

甲府で親族の方たちに会ったスコットさんご家族。親戚の家には古い写真が大量に残されていました。また、アメリカでは母親が生き別れになった長男宛に書いた手紙が発見され、おじいさんは今回持参してきたのです。

執筆者:シャウウェッカー 光代

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実在の20代国際カップルに密着取材させていただいているリアルレポート、第16話です。

今までのお話は
 第1話 「運命? 偶然? 初めての逆ナンパの出会い」
 第2話 
「交際発覚! きっかけは姪っ子のおしゃべり」
 第3話 「家族に会うことが決意の決め手に!」
 第4話 
「オメデタ! そして桜の下でプロポーズ!」
 第5話 「結婚手続き、スムーズに進めるコツ」
 第6話 
「流産の宣告に2人で泣き続けた日」
 第7話 「婚姻届、無事提出! でも姓が違う表記に?」
 第8話 
「日本の様式にこだわった結婚式。準備着々」
 第9話 「マリッジブルー? 結婚したらイライラが…」
 第10話 
「外国人から見た日本の結婚式。ここが不思議」
 第11話 「結婚式までのカウントダウン・ブログ [1] 」
 第12話 
「挙式前日までのカウントダウン・ブログ[2] 」
 第13話 「理想通りにできた感動のバイリンガル結婚式」
 第14話 
「挙式ウラ話-「花嫁の手紙」は白紙だった!?」
をご覧ください。

実家近くの神社にて

ここまでの旅の様子は、第15話 「夫のルーツをたどる旅 [1] …日系一世の悲話」でお読みになれます。
*   *   *   *   *

みんなで境内を散策。この右側にご神木があります
親戚のみなさんとお墓参りをすませた後、甥御さんの家に行く途中で立ち寄ったのが、境内に古いご神木がある、武田氏ゆかりの某神社です。大きな神社ではありませんが、木々が生い茂り、静かで趣のあるたたずまいです。

おじいさんの父親の実家にも近いので、日本に残されたお兄さんが、幼い頃からこの境内でよく遊んでいたかもしれません。

60年前と同じ場所、拝殿前で記念撮影
神社はおじいさんの思い出の場所でもありました。約60年前、戦後おじいさんが進駐軍の通訳をしていた時、ここを訪れて写真を撮ったことがあるのだとか。その場所とまったく同じ所で、みんなで記念撮影。おじいさん、感慨深そうな様子だったそうです。

ご神木

しめ縄が張られたご神木。この空洞が象徴するものは…
神社のご神木は、落雷のため、中が空洞になっているそうです。その話を伺い、写真を見た時、私はすごく象徴的な木だなあと思いました。

家族の系譜は、よく木に例えられます。以前、ガイド記事に書いた
「スイスで親族大集合イベントに参加<前編>」「同<後編>」にも、ファミリー・トゥリー(家系図)が重要な要素としてたびたび登場します。


ご神木の幹の穴から、撮影中のスコットさんをパチリ
今回の旅行は、スコットさんファミリーのルーツをたどる旅です。その親族は、戦争という歴史のため、長い間、音信が途絶えてしまい、空白の時代がありました。それでも、海の向こうとこちらで、家族の系譜は続いていたのです。四方に枝を伸ばし、葉を茂らせて……。

その枝のほうからさかのぼってたどり着いたのが、空白の時代(空洞の幹)を超えて、山梨の大地にしっかりと張った1つの大きな根だったのです。このご神木の姿が、スコットさんご家族の状況と重なって見えたのは、私だけだったでしょうか……?


親戚の家には、ある物が大量に残されていました。それは……


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