暮らしの歳時記/春の行事・楽しみ方(3~5月)

【2025年】桜の開花予想と桜前線! 予想開花日・満開日はいつ?

お花見に欠かせない開花予想。2025年の開花予想・開花情報、見ごろや満開などの開花状況をお届けします。「桜前線」「開花日」「満開日」とは具体的に何か、また桜を観測する理由なども解説します。

三浦 康子

執筆者:三浦 康子

暮らしの歳時記ガイド

桜の開花予想と桜前線

今年の開花は平年並み~早め

お花見に先立ち気になるのが、桜の開花情報です。日本気象協会が2025年3月5日に発表した「第3回桜開花予想」によると、西日本ではおおむね平年並み、東日本と北日本は平年並みか早くなる見込みです。
<目次>
 

今年は平年並み~早め!東京都心の桜の開花予想日は3月22日、満開予想日は28日

日本気象協会の予想によると、桜前線は3月20日に愛媛県と高知県からスタートし、22日には東京、23日には福岡、26日には大阪でも開花する見込みです。3月末までに九州から関東にかけての広い範囲で開花すると予想されています。
 
また、満開になるのは、開花傾向と同じく西日本ではおおむね平年並み、東日本と北日本は平年並みか早い見込み。東京では3月28日に満開となる見込みです。
 

全国の桜の予想開花日

予想開花日を具体的にみていくと、予想地点で最も早いのが愛媛県の宇和島と高知県の宿毛の3月20日です。

3月22日には東京都千代田区、23日には高知市と福岡市、24日には鹿児島市、25日には名古屋市、26日には広島市、大阪市などが開花見込みです。

4月月に入ると、2日には金沢市、3日には仙台市、7日には新潟市、8日には長野市、15日には秋田市、19日には青森市と桜前線は北上していきます。

北海道へは4月下旬に桜前線が上陸し、25日に札幌市、5月10日に釧路市で開花する見込みとなっています。(以上、日本気象協会 第3回桜開花予想より)。
 
なお、ソメイヨシノが咲かない奄美・沖縄地方では、すでにヒカンザクラが開花しており、那覇は1月5日、宮古島は1月6日、石垣島は1月22日に開花となりました。(気象庁 2025年のさくらの開花状況より)

※上記の開花予想日は、2025年3月5日時点の発表内容です。
 

刻々と変化する桜の開花状況、満開日

見ごろはいつ? お目当ての桜の様子が気になりますね

見ごろはいつ? お目当ての桜の様子が気になりますね

桜の開花状況は刻々と変化していきます。気象庁は2010年から桜の開花予想を取りやめていますが(開花の観測は継続)、いくつかの民間企業が独自に予想を出しています。主要3社はこちらです。

●財団法人日本気象協会 ……桜開花・満開情報
気象庁の標本木や自治体、公園などの観測データを重視し、気象学的見地に基づいた約90地点の桜開花・満開予想を発表しています。

●株式会社ウェザーマップ ……さくら開花予想
予想対象は気象庁の標本木で、奄美・沖縄地方を除いた53地点の予想を発表。各地点で1万通りのシミュレーションをした推定式で開花・満開予想日を算出しています。

●株式会社ウェザーニューズ ……桜開花予想ニュース
「桜開花予想」の対象は全国のお花見名所約1100カ所。過去の統計データ、気象データ、取材データ、サポーターのリポートなどをもとに独自の開花予想をしています。

「桜前線」とは

まさに天気の前線図のような桜前線。(資料提供:気象庁)
桜前線は日本各地の桜の開花日を線で結んだもので、天気図の前線のような線になることから「桜前線」と呼ばれるようになりました。

よく「桜前線が北上」というフレーズを使いますが、これは、日本列島を南から北へと桜の開花が進んでいくからです。

例年1月中に沖縄・奄美地方でヒカンザクラが開花し、3月後半に西日本と東日本の太平洋側でソメイヨシノが開花して、4月上旬には日本海側も咲きだします。その後、桜前線は北上していき、4月下旬には東北地方北部でも開花。5月に入ると北海道でもソメイヨシノやエゾヤマザクラ、チシマザクラなどが開花し、5月下旬に北海道東部でも開花して、桜前線も終わりとなります。
 

桜の「開花日」「満開日」とは

開花宣言に注目が集まります

開花宣言に注目が集まります

ところで、どのぐらい咲いたら開花・満開というのでしょう? 気象庁の場合、担当者が標本木を観察し、次のような基準で判断しています。
  • 開花日 …… 5~6輪以上の花が咲いた日
  • 満開日 …… 8割以上のつぼみが開いた日
日本気象協会は気象庁に準じていますが、民間では独自の基準で判断する場合もあります。たとえば、株式会社ウェザーニューズの開花日の定義は『その木に1輪以上の桜が初めて咲いた日』です。
 

桜の生長を観測するわけ

毎年同じ標本木を観測し、季節の遅れ進みや生物に及ぼす気候の影響を把握しています

毎年同じ標本木を観測し、季節の遅れ進みや生物に及ぼす気候の影響を把握しています

桜の開花は、環境の変化を知ることにもつながっています。気象庁では「民間の気象事業者が、気象庁と同等の精度を持った開花予想を行っているため」、1955年から続けてきた桜の開花予想を2010年から取りやめましたが、開花の観測は続行されています。

なぜなら、毎年同じ標本木を観測することで、季節の遅れ進みや生物に及ぼす気候の影響を把握することができるからです。

観測対象の標本木は全国各地約100カ所の気象台や測定所の構内にありますが、構内に標本木がないときは、付近のものを標本木に指定しています。たとえば、東京は靖国神社内に、京都は京都地方気象台正門近くに標本木の桜があります。

また、基本的にはソメイヨシノが標本木となりますが、ソメイヨシノが咲かない沖縄・奄美地方ではヒカンザクラ、北海道の北東部ではエゾヤマザクラチシマザクラを観測します。では、なぜソメイヨシノなのでしょう? その理由は「お花見が楽しくなる桜の基礎知識」をご覧ください。

【関連記事】
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます