今年は平年並み! 東京都心の桜の開花予想日は3月23日

今年の開花は全国的に平年並みです
日本気象協会の予想によると、桜前線は3月21日に熊本からスタートし、22日には高知、23日には福岡や東京で開花する見込みです。
なお、ウェザーニュースが3月2日に発表した予想では、開花トップは東京の3月20日となっています。
<INDEX>
・全国の桜の予想開花日
・刻々と変化する桜の開花状況
・「桜前線」とは
・桜の開花日、満開日とは
・桜の生長を観測するわけ
全国の桜の予想開花日
予想開花日を具体的にみていくと、最も早いのが熊本市の3月21日頃で、22日頃には四国地方の高知市、宇和島市、宿根市が開花する見込みです。23日頃には福岡市、千代田区。24日頃には長崎市、宮崎市、和歌山市、名古屋市、静岡市、さいたま市などが開花見込み。3月末までには西日本から関東、北陸までの広い範囲での開花が予想されています。桜の名所の多い長野県は、長野市で4月9日頃の見込みです。そして桜前線は北上し、福島市は4月3日頃、仙台市は4日頃、秋田市は14日頃、弘前市は18日頃に開花する見込みです。北海道へは4月下旬に桜前線が上陸し、函館市が4月23日頃、札幌市は25日頃と予想されています。最も遅めの釧路市は5月8日頃です(以上、日本気象協会 第4回桜開花予想より)。
なお、ソメイヨシノが咲かない奄美・沖縄地方では、すでにヒカンザクラが開花しており、那覇は1月11日、宮古島は1月19日、石垣島は1月27日に開花となりました(気象庁 2022年のさくらの開花状況より)。
※上記の開花予想日は、2022年3月3日時点の発表内容です。
刻々と変化する桜の開花状況、満開日

見ごろはいつ? お目当ての桜の様子が気になりますね
●財団法人日本気象協会 ……「桜開花・満開情報」
気象庁の標本木や自治体、公園などの観測データを重視し、気象学的見地に基づいた約90地点の「桜開花・満開情報」を発表。2月中は開花時期の傾向、3月以降は開花・満開時期の傾向が発表されます。
●株式会社ウェザーマップ ……「さくら開花予想」
予想対象は気象庁の標本木で、奄美・沖縄地方を除いた53地点の予想を発表。各地点で1万通りのシミュレーションをした推定式で開花・満開予想日を算出しています。
●株式会社ウェザーニューズ ……「さくらCh.」
「桜開花予想」の対象は全国のお花見名所約900カ所。過去の統計データ、気象データ、取材データ、サポーターのリポートなどをもとに独自の開花予想をしています。
「桜前線」とは
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まさに天気の前線図のような桜前線。(資料提供:気象庁) |
よく「桜前線が北上」というフレーズを使いますが、これは、日本列島を南から北へと桜の開花が進んでいくからです。
例年1月中に沖縄・奄美地方でヒカンザクラが開花し、3月後半に西日本と東日本の太平洋側でソメイヨシノが開花して、4月上旬には日本海側も咲きだします。その後、桜前線は北上していき、4月下旬には東北地方北部でも開花。5月に入ると北海道でもソメイヨシノやエゾヤマザクラ、チシマザクラなどが開花し、5月下旬に北海道東部でも開花して、桜前線も終わりとなります。
桜の「開花日」「満開日」とは

開花宣言に注目が集まります
ところで、どのぐらい咲いたら開花・満開というのでしょう? 気象庁の場合、担当者が標本木を観察し、次のような基準で判断しています。
- 開花日 …… 5~6輪以上の花が咲いた日
- 満開日 …… 8割以上のつぼみが開いた日
桜の生長を観測するわけ

毎年同じ標本木を観測し、季節の遅れ進みや生物に及ぼす気候の影響を把握しています
桜の開花は、環境の変化を知ることにもつながっています。気象庁では「民間の気象事業者が、気象庁と同等の精度を持った開花予想を行っているため」、1955年から続けてきた桜の開花予想を2010年から取りやめましたが、開花の観測は続行されています。
なぜなら、毎年同じ標本木を観測することで、季節の遅れ進みや生物に及ぼす気候の影響を把握することができるからです。
観測対象の標本木は全国各地約100カ所の気象台や測定所の構内にありますが、構内に標本木がないときは、付近のものを標本木に指定しています。たとえば、東京は靖国神社内に、京都は京都地方気象台正門近くに標本木の桜があります。
また、基本的にはソメイヨシノが標本木となりますが、ソメイヨシノが咲かない沖縄・奄美地方ではヒカンザクラ、北海道の北東部ではエゾヤマザクラやチシマザクラを観測します。では、なぜソメイヨシノなのでしょう? その理由は「お花見が楽しくなる桜の基礎知識」をご覧ください。
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