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箸の上げ下ろし作法はこれでバッチリ! 早く身に付くポイントは“箸置き”

箸の上げ下ろしはきちんとできていますか? 箸のマナーに自信のない方は、今からでも十分身につけることができます。正しい箸の上げ下げ作法をわかりやすく説明し、マスターするポイント、作法を身につけるのに役立つ箸置き使いもご紹介。流れるように上げ下げできると、美しい所作になります。新たなスタートの多い春、箸の上げ下ろし作法を見直してみませんか。

三浦 康子

執筆者:三浦 康子

暮らしの歳時記ガイド

注目される「箸の上げ下げ」作法

箸の上げ下ろしできていますか?きちんと身に付いていると良いこといっぱい♪

箸の上げ下ろしできていますか? きちんと身についていると良いこといっぱい

昔から箸使いにその人の育ちがでるといわれ、箸の持ち方のみならず、箸の上げ下げもきちんとできているほうが望ましいとされてきました。「箸の上げ下ろし」といえば、細かな一挙一動を表す慣用句で、些細なことにまで口やかましく言うことの例えになっています。裏を返せば、それぐらい注目される大事なことといえます。
 
幼い頃から箸の上げ下げが身についていれば申し分ありませんが、大人になってからでも大丈夫。自信のない方は、今からでも十分身につけることができます。

 

箸の持ち方、正しいですか?

まずは箸を正しく持てるようにしましょう。箸の上げ下げが正しくできても、箸の持ち方がヘンではいけません。お箸は二本の棒にすぎませんが、それを片手で操り、はさむ・はがす・くるむ・押さえる・裂く・すくう・のせる・運ぶなど様々な使い方をするため、使いこなすのが難しい道具です。そうした機能性が考えられた合理的な箸の持ち方が、美しく正しいとされている形です。きちんと持てるようになると、気持ちよく食事ができるでしょう。

【箸の持ち方】
  • 上の箸は、親指・人差し指・中指で持つ(えんぴつの持ち方と同じ)
  • 下の箸は、親指の付け根と薬指で挟み、小指を添える

【箸の動かし方】
  • 動かすのは上の箸だけ。下の箸は固定したまま動かさない
 

箸の上げ方

【手順1】
右手で箸の右側(箸先から3分の2のところ)を持ち上げます。
箸の上げ方手順1

手順1:箸先から3分の2のところを持ち上げる


【手順2】
左手で箸の左側(箸先から3分の1のところ)を下から支えます。
箸の上げ方手順2

手順2: 箸先から3分の1のところを下から支える


【手順3】
右手を箸にそって滑らせながら下側まで移動させ、箸を持ちます。
箸の上げ方手順3

手順3: 箸にそって右手を滑らせながら箸を持つ


【手順4】
左手をはずせばOK。
箸の上げ方手順4

手順4: 左手を外す

 
 

箸の下ろし方

上げるときと逆の手順で下ろします。
  1. (右手で箸を持っている状態)箸の左側に左手を添えて下から支えます。
  2. 右手を箸にそって滑らせながら上側まで移動させ、箸を持ちます。
  3. 左手をはずします。
  4. 右手で箸を置きます。
 

箸の上げ下ろしが身につく「箸置き」効果

箸置きがあると箸の上げ下げが早く身に付きます! 箸置きを選ぶのも楽しいですよ♪

箸置きは箸の上げ下げを身につけるのに効果的。 箸置きを選ぶのも楽しいですよ

箸の上げ下ろしが身についていると、箸置きの重要性に気づきます。箸置きがないと箸の置き場に困り、戸惑ってしまうからです。逆に言えば、箸置きを使用することで箸の上げ下げに気をつけるようになり、早く身につくでしょう。
 
流れるように上げ下げできると美しい! 日頃から箸置きを使うようにして、意識しなくても箸の上げ下げがきれいにできるようにしたいですね。
 
 
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