ポチ袋(点袋)の意味やいろいろな使い方
ポチ袋といえば、お年玉袋のイメージが強いのですが、使い方はそれだけではありません。本来、ポチ袋とはどんなものなのか? ポチ袋の意味・由来とともに、アイデアを活かした活用術をご紹介します。いただいたポチ袋も、上手にリユースしてしまいしょう。小さな工夫で大きな効果をもたらします。ポチ袋のポチとは? 名前の意味・由来
ポチ袋とは、小さな祝儀袋の通称です。お年玉を渡すときだけでなく、大入り袋(お客様が大勢集まったり営業成績が良いときに、出演者や従業員に出される小額のご祝儀)として使ったり、旅館などで心付け(いわゆるチップのこと)を渡すときに使ったりするのも、ポチ袋です。ポチ袋の「ポチ」は、「点、小さいもの、少しだけ」という意味の関西地方の方言に由来し、当て字では「点袋」。明治時代に旦那衆が贔屓の芸者やお店の方に心付けを渡すときに使われたのが始まりで、大げさなご祝儀ではなく、少しばかりの心遣いを小袋にしたためた「これっぽち」という控えめな気持ちが「ぽち」になったといわれています。
そして、このような旦那衆の中には、自分の名前や家紋を入れたオリジナルを作る人も多く、お互いのぽち袋を交換し、コレクションするのが流行りました。伝統的なぽち袋に小粋なデザインが多いのは、こうしたこだわりによって洗練されていったからです。
和ごころあふれるポチ袋社交術
ポチ袋は、お年玉や心付けなど本来の用途はもちろんですが、借りたお金(大金ではなく小額です)を返すときにも、感謝の気持ちを表してくれるでしょう。以前、たった300円なのに、「ずっと気になっていて。あの時は助かりました」と、ポチ袋に入れて返してくれた方がいます。添えられた“ありがとう”の文字にもその人柄が表れていて、さすがだなぁと思いました。人づきあいの達人は、いつも手帳にポチ袋を忍ばせておくといいますが、ちょっとしたお礼や心付けをポチ袋に入れて渡せたら、常日頃から人を大切にする方なんだと感心されることでしょう。本来、こうしたお金は包んで渡すものです。
また、洒落たデザインのポチ袋は、小さなプレゼントのラッピングにも使えます。手作りのアクセサリーや雑貨など、大袈裟に包むほどではないけれど、裸で渡すのもなんだし……という場合にぴったり。それに、差し上げたあとも、リユースして楽しんでいただけます。
ポチ袋リユース術
いただいたポチ袋ってなかなか捨てられません。素敵なデザインなら、なおさらですね。そこで、USBメモリやSDカード、クリップ、切手などの収納袋としてリユースしてみましょう。袋に内容を書き込むことができて便利ですし、目にするたびに頂戴した方を思い出すのでちょっと幸せな気分。また、絆創膏や薬など、こまごまとしたものを持ち歩くときにも重宝します。バッグ内の小物整理にも一役買い、美容院やスポーツクラブなどで一時的に外したアクセサリーをしまっておくにも好都合。小粋なポチ袋は人目についても好印象なので、自分用にお気に入りを準備しても良いでしょう。
とりわけ和紙製のポチ袋は丈夫で長持ちし、使い込んでも味が出ていい感じ。こうしたリユースを楽しんでもらえるよう、和紙製のポチ袋に入れて差し上げるのも、心憎い演出です。