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オバマ大統領就任記念/米大統領と酒1(2ページ目)

オバマ大統領就任式をTVで観ながら、アメリカ歴代大統領と酒との関わり合いを紹介することを思いついた。結構面白いエピソードがあり、バーで話すいいネタになる。今回はワシントンとリンカーン。

協力:サントリー
達磨 信

執筆者:達磨 信

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バーボンをメジャーにした南北戦争

アーリータイムズのラベル
アーリータイムズのラベル。上部に1860とある。
リンカーンが大統領に就任したのは1860年。同じ年にバーボンウイスキーのアーリータイムズが誕生している。
その翌61年から南北戦争がはじまる。リンカーンは北軍の兵站地を自分の出身地であるケンタッキー州においた。ケンタッキーといえばバーボンである。ちなみに兵站(へいたん)地とは作戦遂行上、後方にあって、軍需品の補給・修理、連絡網の確保などをおこなう機関が置かれるところ。
これがバーボンにとっては追い風となった。兵站地となったことでバーボンが各地の戦場へ送られ、その存在を広く知られることになったのだ。この頃はライ麦からつくるライウイスキーが主流で、バーボンはその次に位置していた。余談だが、現在アメリカンウイスキーといえばバーボンと皆答える。でもバーボンがアメリカンウイスキーのシェアで50%を超えたのは南北戦争から100年後の1963年のことになる。
さて、4年つづいた南北戦争の後、需要が増したウイスキーは禁酒運動の集中砲火を浴びることになった。アメリカの禁酒運動の歴史は非常に長いものがある。そして強力だ。1826年にボストンに節酒推進協会が発足。ピューリタンの厳格なまでの伝統から起こったもので、1851年にはメイン州が禁酒州となり、56年には全国禁酒同盟が結成されている。
こうした動きが20世紀初めの禁酒法成立へとつながっていく。1920年からつづいた禁酒法を撤廃したのは、フランクリン・ルーズベルトだった。1933年、32代大統領に就任後すぐのことだった。

では今回はここまで。次回はセオドア・ルーズベルト、トルーマン、ケネディの3人の大統領のエピソードを伝える。皆さんの酒の肴になれば、と思う。
とりあえず今夜は、アーリータイムズを飲んでみてはどうだろう。

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第1話 アイビーの神様のカクテル
第2話 作家たちのウイスキー・タイム
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