食がすすむ、ソーダ・マジック
![macallan](https://imgcp.aacdn.jp/img-a/800/auto/aa/gm/article/2/2/0/5/0/6/201910011236/img3a.jpg)
上:ザ・マッカラン12年水割りとベーコンステーキ/下:ラフロイグ10年とつぶ貝のガーリックソテー
マッカラン12年の水割りは、濃厚さや甘みは穏やかになり、ストレートでは優しくマスクされていたスモーキーといった香味たちが花開く。燻されたジューシーなベーコンの旨味が、水割りで花開いた香味と上手く調和する。このスモーキー&ジューシーな味わいの余韻は心地よく、後口も悪くない。
さてわたしの勝手な第2位。「ラフロイグ10年ソーダ割りとつぶ貝のガーリックソテー」。
ラフロイグのソーダ割りを愛する人は多い。ソーダによってストレートでは感じ得なかった甘みやスモーキーさが際立ち、また別の顔を見せる。とくにスモーキーさが口中から鼻に抜ける感じはすがすがしい。コリコリとしたつぶ貝の食感とガーリックの風味の広がりを愉しみながら、このラフロイグ・ソーダを口にすると面白い。ラフロイグ・ソーダがガーリック風味をやさしく抱きしめて、消し去るとまではいわないが鎮めてしまうのだ。すると口中がリフレッシュされ、また食がすすむ。これってソーダ・マジックなんだよな。
白州ソーダのマジカル・テイスト
![hakushu](https://imgcp.aacdn.jp/img-a/800/auto/aa/gm/article/2/2/0/5/0/6/201910011224/img5.jpg)
白州10年ソーダ割りと姫鯛の香草焼き(写真3点とも/川田雅宏)
わたしはシングルモルトを食中酒として愉しむ場合、白州10年のソーダ割りを好んで飲んでいる。柔らかい温かみのある甘みとほのかなスモーキーさ、そして白州特有の新緑のような香りが爽やかだ。森の澄んだ香味を想わせる白州10年ソーダと姫鯛の香草焼きの相性は抜群。淡白ながら燻した香ばしいさ、そしてローズマリーの香りを繊細に纏った姫鯛に、ソーダ割りがすっきりと溶け込む。この組み合わせはグビグビいける。
白州10年のソーダ割りはオールマイティで、実はベスト5のすべてと相性がいい。燻香やガーリックといった特長的な香味とバランス良く調和する。ラフロイグでソーダ・マジックと表現したが、白州のソーダ割りはもっともマジカルといえる。だから1番のおすすめにした。
おすすめINDEX『ウイスキーと料理』もご覧いただきたい。