ベースのブランドを指定して、オーダーしてみよう

 やっとバーで飲める状況となった。ただし油断はしないでいただきたい。スタンダードなバーの場合は、大人数で賑やかにグラスを傾けることはないだろうが、それでも新型コロナ禍でのマナーは守っていただきたい。
 さて、バーで味わっていただきたいウイスキーベースのカクテルをご紹介したい。今回はとりあえず3つほど取り上げる。
 ウイスキーベースというからには、ベースになるウイスキーにもこだわっていただきたい。それに、バーでベースとなるブランドを指定するのは粋な飲み方で、通っぽいんだな。
 たとえば、いまはミントのシーズンではないけれど、「ミントジュレップ」はバーボンウイスキーを使うことで知られていて、わたしは「メーカーズマーク」をベースにしてオーダーすることが多い。しかしながら、ときにはちょっとキックというか、異なるパンチを求めてスコッチはアイラのシングルモルト「ラフロイグ10年」でつくってもらうことがある。
 「ラフロイグ10年」ベースの「ミントジュレップ」はミントの刺激にスモーキーさが加わり、なかなかにクセになる味わいといえる。
 では、今回おすすめの3品。

 
アイリッシュ・コーヒー

アイリッシュ・コーヒー

Irish Coffee アイリッシュ・コーヒー
 寒いいまの季節には最高のカクテル。ホットカクテルの定番のひとつである。1943年、アイルランのフォインズ飛行場(かつての水上飛行場)の待合室にあったレストランで誕生。現在、フォインズ近郊のシャノン国際空港にある『ザ・シェリダン・フード・パブ』で、昔と変わらない味わいを提供している。
 ベースのウイスキーにはアイリッシュウイスキー「タラモアデュー」がおすすめ。
タラモアデュー 30ml
砂糖(ザラメ) 1tsp.
コーヒー 適量(濃いめのホット)
生クリーム 適量
温めたコーヒーカップまたはワイングラスに砂糖を入れ、コーヒーを7分目ほど注ぎ、「タラモアデュー」を加えて軽くステア。その上にホイップした生クリームを3mmほどの厚さにフロートさせる。
上記が一般的な処方だが、バーテンダーによってつくり方は異なる。

 
マンハッタン

マンハッタン

Manhattan マンハッタン
 カクテルの女王、と呼ばれ、いつの時代も変わることのない人気を誇っている。ライウイスキー、またはバーボンウイスキーがベースになる。一般的によく使われているのは「カナディアンクラブ」であるが、できるならばこだわっていただきたい。
 わたしは「メーカーズマーク」や「ノブクリーク」といったクラフトバーボンをベースにすることが多い。そしてときに「ノブクリークライ」のスパイシーで独特の深みのある味わいを楽しむ。ここでは「ノブクリークライ」のレシピでご紹介する。
ノブクリークライ 3/4
スイートベルモット 1/4
アロマティックビターズ 1dash
材料をステアしてカクテルグラスに注ぎ、マラスキーノチェリーを飾り、レモンピールを絞りかける。

 
オールドファッションド

オールドファッションド

Old Fashioned オールドファッションド
 こちらは日本でもファンが多いが、どちらかといえば海外で人気が高い。誕生説は諸説あり、19世紀半ば過ぎにケンタッキー州ルイビルの『ペンデニス・クラブ』で、競馬ファンの客のためにつくられたとの解説が多い。
 ライウイスキー、またはバーボンウイスキーがベースとなる。わたしは柔らかい甘みの「メーカーズマーク」、コクのあるパンチの効いた「ノブクリーク」、そして深みとスパイシーさのある「ノブクリークライ」と、その夜の気分によって飲み分けている。ここでは「メーカーズマーク」でレシピを紹介しよう。
メーカーズマーク 45ml
アロマティックビターズ 2dashes
角砂糖 1個
オールドファッションドグラス(ロックグラス)に角砂糖を入れ、ビターズを振りかけて浸み込ませる。氷をグラスに入れ、「メーカーズマーク」を注ぎ、好みでスライスしたオレンジ、レモン、ライム、あるいはマラスキーノチェリーを飾り、マドラーまたはスプーンを添える。
オレンジ、レモン、ライムのスライスを押しつぶしながら、好みの味わいにして楽しむカクテルでもある。

以上、今回はこの3品。次回はまた異なるウイスキーベースのカクテルを紹介する。さあ、ベースを指定してオーダーしてみていただきたい。(『バーで飲もう、ウイスキーベースのカクテル2』はこちら)
 

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