上/たくさんある牡蠣ソース。おすすめはやっぱりボウモア12年。下/牡蠣それぞれの味わいは皆違う。口に含むと潮の香りがふわっと広がる。 |
私は7ダッシュぐらいふりかけたのだが、牡蠣の風味にボウモア12年の香味がふんわりと重なり、口中でまあるく味わいが広がる。バランスがいい。やっぱ、ぶっかけ過ぎはいかんよな。
で、そんなことばかり考えて食べていたものだから、他のソースを試すことを忘れてしまった。
牡蠣にはソーダ割りがよく合う
店長に酒のおすすめは何かと聞いてみた。「牡蠣には、発泡系がよく合うんです」
フランス人が牡蠣とシャンパンを愉しむ感覚だ。口中の潮っぽさをスパークリングワインがなごませてくれもする。
「ソースにボウモア12年をお出しするように、ボウモアのソーダ割りをすすめています」
店長はそう言って一杯つくってくれた。旨いね。ボウモア12年の独特の甘み、まるみがソーダでほどよく延びて、クリーミーな牡蠣の味わいと見事になじんでいく。思わず「潮風のセレナーデ」と口にしそうになったが、チーム・キャッツアイにオッサン・ナニ・イッテンノという顔をされるか、無視されるかのどちらかなので声にしなかった。しかしながらボウモア12年一杯¥600。安い!
言い忘れたことが2点。ひとつはオイスター&シーフードと冠した店だから他はというと、これがなんとイタリア料理なのだ。牡蠣のスパゲティ(¥1,300 )
もある。もうひとつはビールもワインもあるからね。
年中無休で年中牡蠣が食べられる。夏の外国産は南半球からやってくる。また国産だって夏牡蠣のほうがクリーミーだ。
おそらく4月頃からはランチもはじまる。カウンター席10、テーブル席24。私はカウンターをすすめる。
店は伊勢丹本店、明治通りを挟んで向かいにユニクロがあるが、その近くの路地を入ってすぐ角にある。牡蠣好きはすぐ行け。
前回の同シリーズ、新宿『鮮や吟蔵』もご一読いただきたい。