上・バーテンダー高瀬健一氏/下・円形の大テーブル |
バーテンダーが石垣忍氏から高瀬健一氏に変わって1年も経つというに、INDEXのおすすめバー・東京にリンクしている記事を変更していなかった。なんとも申し訳ない。今回の変更記事は高瀬氏のすすめるウイスキーとともに、改めて『matsuki』を紹介する。
独立した石垣氏は同じ渋谷にバー『石の華』を開いた。彼は爽やかさを放ちながら『matsuki』のカウンターに立っていたが、ちょうど30歳ぐらいになる高瀬氏もまた若々しく背筋の伸びた接客をする好青年だ。
この記事のひとつ前、11月13日発信の“男は読むな!いい女に贈る記事10”で、年末の盛り場が苦手と書いた。忘年会は極力断るようにしているとも述べた。だが例外もある。
どこの店でおこなわれるかで気持ちは揺らぐ。あの店のあれは旨いっていうのは、やはり心を動かされるのだ。『松木屋』もそんな店のひとつだ。
渋谷、円山町はホテル街のはずれ、井の頭線神泉駅に近い下町風情が香る坂道の途中に店はある。ここで“すき焼き”や“しゃぶしゃぶ”(いずれのコースも¥5,250~)を食べながらの忘年会なら、私は行く。集合時間より早目に行って、バーで高瀬氏のカクテルを飲むだろうし、またそれが無理な場合は食後に彼のすすめるウイスキーを嘗めるだろう。
ちなみに『松木屋』はカウンター席、テーブル席の他に25名まで集客できる座敷もある。
バーで本格牛肉豆腐を食べる
バー『matsuki』はカウンター席と円形の大テーブル席があり、食事をしなくても、つまりバーだけの利用でも構わない。そういう客もかなり多い。面白いのはバーでも『松木屋』の一品料理を食べられることだ。さすがに鍋は駄目だが、、もしここの肉が食べてみたいなら、すき焼き風牛肉豆腐(¥945)をバーからオーダーするといい。
さらに『松木屋』で食事をしながら、ウイスキーの水割りやカクテルをオーダーすると高瀬氏がつくってくれたものが出る。これは旨いよ。あんまり教えたくないけど、高瀬氏の焼酎の緑茶割りは逸品だ。こういう何気ないカクテルも、やはりバーテンダーがつくるとひと味違う。(次頁へつづく)