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ウイスキー&バー/バーで気をつけたいマナー

10回 バー・デビューにふさわしい曜日

バーに行ってみたいんだけど、ちょっと敷居が高そうでという人に、おすすめの曜日がある。オーセンティックを気取った店でも、その夜はちょっとだけ空気感が違う。とくに銀座は、その曜日がいちばんふさわしい。

協力:サントリー
達磨 信

執筆者:達磨 信

ウイスキー&バーガイド

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年末や金曜日って、どうも嫌いだ

今年も残りわずかとなった。もう11月の半ばで、私の嫌いな年末に近づいていく。忘年会シーズンというのはどうも苦手だ。
なんで年末になると飲まなくてはいけないのか。若い頃からそう思っていた。こっちはシーズンや曜日に関係なく飲んでいるから、急に夜の街の人口が増えると戸惑ってしまう。

だから私は年末や金曜日は飲み歩かないようにしている。誘いはできる限り断る。自分が酔っぱらいのクセして、酔っぱらいが多いのは嫌なのだ。我がままである。
ある女性は私のことを「人嫌いの淋しがり屋で、いちばんタチの悪い人種」と表現する。なんて上手いたとえなのだろう、と感心してしまう。言い当てているのだ。たしかに。
で、人嫌いの淋しがり屋というのは、いつもバーに行く。世の人々が集まる中で、いちばん落ち着ける空間だからだ。そこが満席状態となると身の置き場がなくなり困ってしまう。もうちょっとみんな、年間“おしなべて”飲み歩こうよ、と言いたくなる。


金曜日は仕事の打ち合わせで出歩いたとしても、終了するとすぐ帰宅する。家でウイスキーをチビリと嘗めていた方が気が休まる。
では何曜日が好きか、と聞かれると、それも困る。とくにない。
かつて月曜日は不倫の日と呼ばれていた。土・日に家庭サービスをたっぷりとして、週明けにいい人に出会う訳だ。この心理はよくわかるけど、なんか単純だよな。人って可愛いよね。哀しいよね。
月曜日ってのは家庭のある人たちにとっては、不倫しなくても独特の開放感があるようだ。だから意外と人が多い。
すると火、水、木かというと、これも読めないんだ。とくに人気店と呼ばれる店は、まったくもって読めない。バーテンダーだって、「ウチは、わかんない」とよく言う。

 

バー入門に、ふさわしい曜日

でもね、あるんだな、いい日がちゃんと。とくにバー入門者におすすめの曜日が。私はいままでこのシリーズで、入門者の女性は友だちとふたりで行きなさい、と言いつづけてきた。女友だちとふたりで行くしかない曜日って、もう、ほら、わかるでしょ。
次頁では、なんでその曜日がふさわしいのかってことを書く。まあ、そんなに驚くほどの理由はないが、とりあえず試してみて欲しい。(次頁へつづく)
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