メモリアル・イヤーの熟成感。
サントリー ヴィンテージ モルト全16製品 |
サントリーのヴィンテージ・モルトで、1979年から94年蒸溜の計16ヴィンテージ。最長25年、最短10年、樽で寝かされたボトル群だ。数量限定なのだが、その数は忘れた。私はそういう数字にまったく興味がない人間なので、読者の皆さんには誠に申し訳ない。
この記事の最後(2頁目)にオンライン・ショップを明示しておく。ご注文、詳細はどうかそちらへアクセス願いたい。
シングルモルトファンでなくても、というのは1979年から94年の間には人それぞれに思い出深い年、メモリアル・イヤーなんてものがあるはずだからだ。何かの記念の年のボトルを手元に置いとくのもいいんだよ、ということ。ヴィンテージ・ワインと同じ。よく自分の誕生年のボトルを大切にしている人がいるでしょ。
たとえば結婚の年、子供が誕生した年をはじめ、お店をお持ちの方なら創業年のボトルというものもある。封を何周年とか子供が成人を迎えた日に開けるというのもいい。
ヴィンテージも違えば、香味も多様。
ヴィンテージモルト1979<山崎蒸溜所>56度、700ml、¥105,000(税込) |
もちろん蒸溜年は1979年。山崎蒸溜所の貯蔵庫で25年間寝かされたもの。樽はシェリーバッツ・タイプで、材はジャパニーズ・オーク、つまりミズナラ樽だ。
色は赤みがかった黄金色。香りは香木、伽羅のような感じで、いちじくやマンゴーといった熟したフルーツの感覚も潜んでいる。味わいは甘みがあってクリーミー。乾燥いちじくの味わいも連想させる。余韻はゆったりと長い。
気になる価格だが、やはりこれは高い。¥105,000(税込)。
逃げ腰になった人のためにフォローする。ヴィンテージが若くなれば値段も安くなるから、手頃なものだってある。このシリーズで最も若い1994<山崎蒸溜所>は¥5,250(税込)だ。10年ほどの熟成年数だが、若くても熟成感があり、力強くウッディだ。
全部は紹介できないので、次頁では私の気になった2品を紹介する。なかなかいいんだな、これが。(次頁へつづく)