これらの例のように、スコッチやジャパニーズとバーボンでは酒齢のとらえ方は異なるし、同じスコッチでも製法や樽の違いによっても異なることを知っておいて欲しい。
そして1年で4歳とか8歳というのはあくまで目安である。でもその目安から、いま飲んでいるウイスキーは人間ならば何歳だろうとか、自分の年齢と味わいを比べながら飲んだりするのが面白い。
昔からウイスキーファンに憧れを持って眺められているボトルのひとつにバランタイン30年(小売価格¥77,000)があるが、これなど120歳ということになる。老いてなお魅了させる香味であることは素晴らしいの一言につきる。
前回も述べたが、長熟がイコール、最高という訳ではない。なかにはただ希少価値といったものもたくさんあるからだ。長過ぎて、樽枯れした香味となる場合もある。
考えてみれば、人間だって同じ80歳でも老いを感じさせる人、させない人がいるではないか。またバイタリティで魅了する素敵な30代の人もいる。
ここまで読んで、熟成や樽について詳しく知りたいと思った方は、リンク集「ウイスキーってなんだ」の<ウイスキー博物学 樽と熟成>へ進んでみて欲しい。きっと興味が増すだろう。
では次の第3回こそ、ダシと味噌についての話をする。初心者におすすめのボトルも紹介するつもりだ。
前回の『グレーンはダシ、モルトは味噌』もご参照いただきたい。また第3回『自宅に常備したいブレンデッド』もどうぞ。
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