磨き抜かれた柱のようにつややかな「みそ入大垣せんべい」。かたいせんべいを奥歯でバリンと割れば、まろやかな甘味と香ばしさがふわり。じっくり噛み締めると旨味がじわりじわりと広がります。

(目次)
P1 創業150年の味「みそ入大垣せんべい」
P2 突き抜けた風味「特選みそ入大垣せんべい」

創業150年の味「みそ入大垣せんべい」

田中屋せんべい
パッケージに使われる
せんべいの焼きこての図柄は、
日本画家・守屋多々志氏の手によるもの。
1859年創業の岐阜・大垣の「田中屋せんべい総本家」。大阪で修業をした初代田中増吉氏が考案した「みそ入大垣せんべい」が名物です。

小麦粉、砂糖(上白糖と国産のビート糖)、糀味噌、ゴマ、水を合わせて1日寝かせた生地を型に落とし、カタカタと返しながら1枚1枚手焼きします。

田中屋せんべい
せんべい表面の稲穂のデザインは
創業当時の屋号
「玉穂(ぎょくすい)堂」に由来。
毎日焼き始める前に3~4回型に油を塗り、乾燥させる「艶付(つやつけ)」を行うそうで、これで1日何百枚ものせんべいを焼いても型に張り付くことはないとのこと。つるりとつややかな焼き上がりに欠かせない、大切な作業です。

固くて旨い「四ッ折」

せんべい
そのままの「厚焼」(右)
2つに折った「二ッ折」(左上)
4つに折った「四ッ折」(左下)
「みそ入大垣せんべい」は、そのままの「厚焼」のほか、柔らかいうちに2つ、4つに折った「二ッ折」、「四ッ折」があります。厚焼でもなかなかの固さなので、四ッ折ともなるとその固さは相当なもの。

四ッ折を奥歯でバリンと割り、これがこのせんべいの醍醐味だと喜べるのは、ありがたいことに私の歯が丈夫なため。歯の弱い方は口に含み、ゆっくり柔らかくして楽しむのがよいかもしれません。

地元の素材が生む、せんべいの風味

せんべい
固さのあるせんべいは、
子どもにも
食べさせたい。
せんべいを噛み砕いた瞬間、味噌とゴマの香ばしさが立ち、その後を追うようにまろやかな甘味と旨味がじんわり広がります。

精製し過ぎない昔ながらのやり方で製粉された岐阜県産の小麦粉に、塩分が少なく、甘くまろやかな大垣の「丸山味噌店」の糀味噌。せんべいの豊かな風味とコクは、素材の旨味と香りから来るようです。

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