中国の三元(1月15日の上元・7月15日の中元・10月15日の下元)に由来するお中元はお世話になった方に贈り物をする良い機会です。関東では7月初旬頃から中旬頃までがお中元を贈る時期の目安のようですが、遅れてしまっても暑中御伺いや残暑御伺いなどとして贈ることができます。せっかく贈るのであればできるだけ喜ばれるものを選びたいものです。今回は和菓子を贈る際のアイデアをしたためました。
(目次)
P1 「涼」を感じる和菓子
P2
「飲み物に添えたいセンスあるお菓子」P3
「比較的日持ちが良く、オーソドックスなもの」「涼」を感じる和菓子
暑さがいよいよ本格化する時期には、甘さがあっさりしたもの、瑞々しいもの、喉越しの良いものやひんやりしたものが特に喜ばれます。
~生麩まんじゅう~ |
「京みずは」の生麩まんじゅう (写真提供「京みずは」) |
東京などではまだ珍しい生麩まんじゅうは喉越しの良さとなめらかさが魅力です。小麦グルテン(タンパク)から作られ、精進料理にも頻繁に用いられる生麩は体に優しい食べ物です。
もっちりとコシがあり、とても瑞々しい「
京みずは(京都)」の生麩まんじゅうは素材へのこだわりが感じられる美味しさです。生麩の青海苔の香りと漉し餡の繊細さが、生麩まんじゅうをより洗練された印象にしています。新鮮な瑞々しさを楽しむ類の和菓子は日持ちしませんので、その点だけはご注意を。
~水羊羹(ようかん)~練り羊羹よりもさっぱりした水羊羹は、冬に食べる地域もありますが、そのつるりとした喉越しの良さは夏には特に嬉しいものです。保存のきくものもありますが、できれば作りたての日持ちしないものがお薦めです。
保存性を高めるための加熱処理などがされていないものは、小豆の風味と瑞々しさが違います。その他最近は素材を工夫したものやストローで飲むタイプなどもあり、そういった少し目先の変わったものも珍しがられます。
~ゼリー・寒天・シャーベット~和風のゼリーや寒天、シャーベットもこの季節には嬉しいものです。柑橘系の果物の皮を器にしてフルーツ液を流し固めるものや、梅酒を使ったゼリーや寒天はもちろん、冷凍できるシャーベット類は日持ちの点からも喜ばれます。