有名な凍頂烏龍 |
普段何気なく飲んでいるお茶。「おいしいから」、「香りがいいから」そんな理由で飲まれるお茶ですが、実はお茶には様々な効能があります。もちろんお茶だけでてきめんに効果があるということはありませんが、おいしく、楽しくお茶を飲んでいるうちに、身体の中からすっかり綺麗になれるという嬉しいお茶もあるのです。
今回は、老化を防ぎ、美肌を作る中国茶をご紹介します。
Tea Name | : | 凍頂烏龍茶 |
Type | : | 青茶(烏龍茶) |
Producing | : | 台湾南投縣鹿谷郷 |
Virtue | : | 美肌、アレルギー抑制、中性脂肪分解、活性酸素抑制 凍頂烏龍茶には、美肌に必要なビタミンCが含まれるだけではなく、美肌の大敵「活性酸素」の害を抑制するウーロン茶ポリフェノールがふくまれています。さらに普通の飲料に比べ保湿効果やアレルギー抑制効果もある非常に優れた飲料なのです。 |
くるくるとした茶葉が特徴。 |
■ 美肌を作る
美肌を維持するのはとても大変なことです。潤いや張りがあり、血色がよい肌であることが美肌ですが、これを保つために一番大切なのは、適当な水分とコラーゲン(蛋白質)なのです。このコラーゲンは、ビタミンCによって作られますから、ビタミンCをより多く摂取することが必要になります。
お茶には、緑茶、烏龍茶ともにビタミンCが含まれていることは有名ですね。17世紀の大航海時代には航海中、壊血病になって亡くなる船員が多い中、お茶を持ち込んだ船員だけは壊血病にかからなかったそうです。これはお茶に含まれるビタミンCが効果を発揮したためだといわれています。
さらに、コラーゲンを破壊するものとして、最近注目されているのが「活性酸素」。活性酸素の害は、ビタミンCを減少させ肌に老化をもたらすのだといわれています。この活性酸素の害に効果を示すのが、凍頂烏龍茶にも含まれているウーロン茶ポリフェノールです。
烏龍茶は、半発酵のお茶。お茶の葉に含まれるポリフェノールは、半発酵という工程を経ることによってウーロン茶ポリフェノールに変化します。実は、このウーロン茶ポリフェノールが総合的に作用して、さまざまな健康効能をもたらしているのだといわれています。
活性酸素の害を抑制する酵素として知られている「SOD(スーパーオキシドジスムターゼ)」。ウーロン茶ポリフェノールは、このSODの働きを活性化させてくれるのです。
もちろん、活性酸素の発生の原因はストレスなどによって起こりますが、烏龍茶を飲む時間を大切にすれば、ストレス解消にもつながるという一石二鳥の効果があるというわけです。
また、烏龍茶は緑茶などにくらべて、エネルギー消費量を高めると共に、水分を体内で維持してくれます。当然必要な量の水分を維持することが出来れば美肌が維持できるというわけです。
この一杯が美肌の元 |
■ 凍頂烏龍茶がおすすめ
さて、こんな美肌を維持してくれる烏龍茶ですが、中でもお薦めは凍頂烏龍茶。台湾の薫り高いお茶として有名ですが、昨今では、花粉症に効くという話しも出てより有名になりました。もちろん、この抗アレルギー効果は、メチル化カテキンという一部の緑茶に多く含まれる成分が作用するので、凍頂烏龍茶が一番効くというわけではありません。
しかし、大陸の青茶(烏龍茶)である武夷岩茶、安渓鉄観音や鳳凰単[木叢]などにも、もしかしたらアレルギー抑制効果を持つメチル化カテキンが含まれているかもしれませんが、凍頂烏龍茶の発酵のほうが緩やかなので、それらの青茶に比べより効果が高いのではないかと考えられています。
こんなに良い効果が期待できる凍頂烏龍茶ですが、さらにうれしいのが「おいしい」ことなのです。花のような香り、さらさらと清らかな味わいは、「これが烏龍茶なの?」と思わせること間違いありません。
こんなお茶があれば、お茶の時間が楽しくなること請け合いですから、アロマ効果も作用して心も身体も美しく保つことが出来るでしょう。
凍頂烏龍茶は、台湾の中央部にある山岳地帯で作られるお茶です。いまでは、台湾各地に「高山茶」と呼ばれるお茶が存在しますが、ほとんどのお茶が、この凍頂烏龍茶をお手本にして作られたといっても過言ではない、いわゆる台湾烏龍茶の元祖的存在のお茶なのです。
くるくると巻いた特徴のある茶葉は、湯につけるとじんわりと開いていき、一つの芽と数枚の茶葉に復元します。ビロードのような手触りの茶葉から抽出される黄金色の茶は、喉の奥にひろがってまさに甘露となります。
黄金色の水色 |
■ 凍頂烏龍茶を淹れる
凍頂烏龍茶を淹れる場合は、茶壷(ちゃふう)や蓋碗(がいわん)を利用します。蓋碗を急須のようにして使うのは、慣れないとちょっと難しいので、慣れない方の場合は、蓋碗を茶杯の代わりに使いましょう。
茶壷(150cc)と茶葉を5gほど用意します。凍頂烏龍茶の5gは、岩茶の5gに比べて量が少なく感じますが、大丈夫。茶葉がきつく丸まっているので、多く入れすぎると茶壷の中で膨れて蓋が出来なくなってしまうこともありますから気をつけましょう。
基本的な茶壷を使った入れ方は、金獎肉桂と同じですので、そちらを参照してください。
蓋碗でいれる場合も、持ち方に気をつければ、あとは同じ手順です。
蓋碗を茶杯に見たてて使う場合は、やや少な目の茶葉(3g程度)を入れますが、お茶を入れ、湯を注ぐまでは全く同じ手順です。45秒から1分立った段階で、蓋を取って蓋の裏側の香りを楽しんだと、再度蓋を閉めて、その蓋を少し向こう側にずらし、口をつける側に隙間を作ります。蓋碗全体を片手に持って、蓋をもう一方の手でずらしながら、隙間から茶をすすってください。
何度も湯を継ぎ足して飲むことができるお茶です。リラックスできて、さらに美肌に効くとてもありがたいお茶ですから、そのお茶の香りとお茶の味わいを存分に楽しんでください。
■ おいしい凍頂烏龍茶が買える店
■ Formosa Tea Connection
■ 台湾福茶
■ 老地方茶坊
■ 春風秋月
■ 遊茶
■ 身体に効く中国茶
~冷え性を予防する~ 血行をよくする中国茶
~老化を抑制する~ 美肌を作る中国茶
~脂肪を貯め込まない~ ダイエット効果を高める中国茶