じつは、花粉症に効くのは「べにふうき」だけではないという研究が更に行われています。「あるある大辞典」でも放映され中国茶ファンには朗報ですが、台湾の凍頂烏龍にも、この抗アレルギー成分が多少なりとも含まれていることがわかりました。その効果とはいかに?

凍頂烏龍茶の効果

「凍頂烏龍茶」は、台湾の烏龍茶をここまで有名にしてきたお茶ですから、既にご存知の方がほとんどだと思います。南投県鹿谷郷の東に連なる山並に位置する凍頂山を産地とする烏龍茶で、その起源は清代にさかのぼると言われています。

べにふうきと違い、発酵度は20%~30%程度の半発酵茶で、比較的大きな茶葉を白い布に包み何度も揉む作業(揉捻:じゅうねん)をくり返し、半球型に仕上げられた特徴のあるお茶です。そして何より、味と香りのマッチングのすばらしいお茶として仕上がっています。

さて、この凍頂烏龍茶の抗アレルギー成分ですが、2種類のカテキンが検出されたそうです。べにふうきの研究にも関わった野菜茶業試験場の山本万里さんを始め、静岡県大、九州大学などの共同研究で明らかになったようですが、それは3-O-methylgalloly-epigallocatechin(C-1)と4-O-methylgalloly-epigallocatechin(C-2)で、抗アレルギー作用が報告されている茶カテキンのエピガロカテキンガレート(EGCG)に比較してより高い抑制作用があるとされているそうです。

凍頂烏龍茶だけ?!

もっとも、凍頂烏龍茶だけではなく、紅茶品種の「べにほまれ」に含まれるC-1は、凍頂烏龍の2倍以上ということなので、凍頂烏龍茶だけにこのような成分が含有されているわけではなさそうです。

それに素人考えですが、抗アレルギー成分は茶葉のカテキンですから、酸化発酵すると成分が変化する可能性もあり、発酵の浅いほうが効果的のような気がするのですが、どんなものなのでしょうか。

実際に野菜茶研・機能解析部・茶機能解析研究室の研究では、凍頂烏龍といっても主に青心大有や大葉烏龍という品種を検査したようですから、なにも凍頂烏龍茶だけに効果があるということではなく、同じ品種で作られる高山茶や文山包種茶などでもぜんぜん問題ないということになりそうです。

特に凍頂烏龍よりも発酵度の低い文山包種茶の方が効果が有りそうというような気がしますがいかがなものでしょう。

さらに、凍頂烏龍の主要品種は「青心烏龍種」という品種で作られることが多いし、最近では金萓、翠玉などの品種でも作られていますが、これらは今回話題になっている野菜茶研の対象にはなっていないようですから、「凍頂烏龍茶だけが効く!」というのは、非常に無責任な言い方ではないかと思います。

まだ、これらは研究の途についたばかりですから、どのぐらい人間の花粉症に効果があるのかわかりません。事実、私など大量の凍頂烏龍や凍頂烏龍と同じ品種である青心烏龍種で作られる高山茶を毎日飲んでいますが、花粉症は改善されていません(笑)。

もちろん個人差はあるのでしょうけれど、あまり過信しすぎるのもどうでしょうか。むしろ、個人的には、「花粉症に効く!」となったとたん、原料が品薄になってしまった甜茶のような事態がおこらなければよいなあと思ってしまいます。

特に普段、おいしいお茶を楽しむという切り口で愉しんでいるお茶フリークにとっては、「花粉症に効く」というだけで品薄になったり価格が上昇してしまったら逆につらいことかもしれませんね。

 
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