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2009富士登山競走、完走トレーニング法

2009富士登山競走まで残り1ヶ月余り。応募者が増えて参加するのも難しくなった人気大会ですが、歴史もあります。日本一の山に登ってこそ「ヤッター!」と叫べるのでは? その完走法を再びご紹介します。

谷中 博史

執筆者:谷中 博史

ジョギング・マラソンガイド

2009富士登山競走まで残り1ヶ月

富士登山競走とは登りを争うレース。ただただ登りが続く。写真は大会直前に練習で登ったときのもの。下山社が巻き上げる砂塵を被りつつ登った
富士登山競走とは登りを争うレース。ただただ登りが続く。写真は大会直前に練習で登ったときのもの。下山社が巻き上げる砂塵を被りつつ登った
富士登山競走まで残り1ヶ月余りとなりました。日本一の山を登る日本一の大会ですから、一度は参加、できることなら完走したいもの。そんな気持ちの人は多くて、関門で何回タイムオーバーにあおうと、連続出場を続けている人が私の知っているランナーの中に何人もいます。

完走できれば最高ですが、完走できなくても5合目の森林限界を抜け、岩と砂礫だらけの別世界から森や湖が広がる下界を見下ろすだけでも気が晴れ晴れします。

すでに一度「苛烈極める富士登山競走を完走する方法」をアップしていますが、書き忘れていたことや特に強調したいこと、その後に気がついたことなどをご紹介します。2009年大会は、募集開始後1週間も経たずに定員に達したそうですが、幸運にも参加される人、無念にも落選したが勝手に登ってみようという人のお役に立てればと思います。

これからの練習は坂と階段だけ

富士登山競走コースの98%ほどは上り坂です。序盤の馬返しまでの坂が、箱根駅伝の小田原~箱根・芦ノ湯(区間最高標高点)にほぼ相当。その馬返しまでを歩かずに走破できれば、5合目関門までをほぼ2時間で行けます。

5合目関門を2時間8分以内で通過すると完走の確率はグンと高くなり、これを過ぎるとグンと低くなるので、5合目関門を2時間で通過することは、その後安心して油断しない限りは、完走の安全圏ということもできます。

ということは、一つのテーマは馬返しまでの坂を走りきれる走力をつけるトレーニングが必要だ、ということです。距離にして11km。

ランニングマシンで前半をシミュレーション

11km連続した上り坂をトレーニングコースに持てる人は、そうそういないと思いますが、ジムにあるような大型のランニングマシンであれば傾斜角度をつけられます。最高で12~15%が多いので、11kmあたり1320m~1650m登る坂を作れるわけです。

そこでシミュレーションとしては、スタートから5kmまでを6%、その後1kmごとに1%ずつ傾斜をアップします。すると11kmまでに870m登ることになります。これで馬返しまでをほぼシミュレートしたトレーニングができるでしょう。

ジムが使えない人は、とにかく坂を探しましょう。どうしても坂がなければ、週末には長い坂のある山へでかけてみましょう。富士山周囲なら最高。小淵沢から八ヶ岳へ向かう道も長い上り坂が続きます。長くなければ登ったり下ったりとなりますが、それでも結構。その場合は、長さが短い分なるべく急な坂を使って負荷をかけます。

こうした練習もただ走破すればよいのではなく、タイムを測り、毎回タイムが短縮するように気合いを入れて走ります。とにかく制限時間があるのですから。

ステップマシンで後半をシミュレーション

馬返しからは歩きになるので、それに対しては階段歩きが日常的に可能なトレーニングになります。ただ、これも長い階段となるとなかなかないのが悩み。高層ビルの階段を使わせてもらえればよいのですが、なかなか許可してもらえそうにありません。もしビルの階段が使えるならば、その昇降がいいでしょう。走りきれないほど続く長さが理想です。

もしジムを利用しているなら、ステップマシンを使用します。無限階段のようなものですから、超高層ビルを想定できます。ランニングマシンと組み合わせ、ランニングマシンによるシミュレーションで30分~1時間、その後ステップマシントレーニングをすぐに続けます。本当は2時間以上したいところですが、相当の脚力の持ち主でないと2時間は続かないと思います。でも、最低30分以上は続けましょう。
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