トレイルランコース1 奥多摩むかし道
都民の水がめ奥多摩湖を誕生させた小河内ダムが完成したのは昭和32年11月、今から51年前。この湖底に旧小河内村のほとんどの集落が沈んだ。まだ湖が出来るまで、丹波から甲州へぬけた青梅街道は、この深い谷を通っていた。水没を免れた旧青梅街道を走ろう。昔氷川駅といった奥多摩駅からバスで奥多摩湖へ。湖畔に出ると広い水面になんとなく感動してしまう。この水を支える堤の形式をフーバーダムというのだそうだ。87名の工事犠牲者を出した難工事で完成した湖は、現在都民の使用水道量の2割をまかなうという。水は大事に使いましょう。
車道を少し戻って左に水根沢へ入る車道を選ぶ。このあたりサルの群なども出没する。六石山への登山入り口を過ぎると道標に導かれて奥多摩むかし道へ。411号線のトンネルの上を歩いて一気に小河内ダムの堰堤の下まで下る。ここから見上げるダムの大きいこと。高さ149mとか。さっき見てきた奥多摩湖を支えているのだ。
ここからはV字型にえぐられた多摩川の渓流沿いの道だ。渓流に輝く紅葉のきらめきに思わずカメラを向けてしまう。途中白髭の大岩とか奥多摩の山村の風情などにふれつつ奥多摩駅までなだらかに下る楽々コース。奥多摩駅入り口から右に川をわたって数分のところに「もえぎの湯」があるのでここで汗を流すのもおすすめ。
走り足りなければ、もえぎの湯を通過して鳩ノ巣までこの旧道は続いている。歩いて1時間、走って40分ほどのプラス。鳩ノ巣渓谷も紅葉の名所だ。
■データ(タイムはハイキングの標準タイム)
JR奥多摩駅―バス16分―奥多摩湖―5分―水根入口―50分―堰堤下―50分―白髭の大岩―50分―JR奥多摩駅 計2時間35分(ランニングを取り入れた場合、10kmを1時間程度のランナーの場合でもこのタイムの2/3程度にタイムを短縮できます。この場合、約1時間45分程度。以下()内はこのレベルのランナーがトレランした場合の想定タイムです)