10年固定の金利も上昇傾向
10年固定は、先月と比較すると、横ばい~0.2%程度の上昇となりました。長期固定の金利も高くなってきていることから、多少の金利上昇リスクを取ることは覚悟の上で、10年固定を利用するという人もいるでしょう。繰上返済を積極的に行っていこうと考えている場合などは、金利が固定されている10年間でかなり元金を減らすこともでき、金利上昇リスクを抑えることも可能となるため、魅力的な金利タイプの一つです。【関連記事】
「金利上昇!どちらが得?10年固定vs長期固定」
主な金融機関の今月の10年固定の金利を見てみましょう。
<主な金融機関の10年固定の金利>
都銀等では、全期間?0.7%、?1.0%というような全期間優遇タイプのものもありますが、ここでは、当初の優遇幅が大きく金利が低いものを中心に例を挙げています。 |
固定金利選択型の住宅ローンの場合、当初の金利はもちろんですが、当初固定期間終了後、店頭金利から何%優遇してくれるか、という点もとても重要な要件となります。この優遇幅が大きいか、小さいかは、当初固定金利期間終了後の残りの返済期間が長いほど影響が大きくなります。固定金利選択型の住宅ローンを比較する際は、この2つの金利(当初金利と将来の優遇幅)の両方を必ずチェックしましょう。
また、長期固定金利の場合と同様、保証料や事務手数料も考慮する必要があります。これらを加えた総支払額ではどのようになるでしょうか。
<借入額2,000万円、20 年返済の総支払額>
11年目以降の店頭金利が4%だった場合。また保証料が必要な場合は、一律30万円として計算しています。 |
今月、金利が低かったのは、上げ幅が小さかった、みずほ銀行と中央三井信託銀行で、2.30%となっています。しかし、当初10年間の金利は高くても、11年目以降の優遇幅が大きいものの方が、総支払額では有利になることがあります。
今月は、金利が低いみずほ銀行、中央三井信託銀行が僅差ではありながら、総支払額でも有利となっています。また、この2行よりも金利は高いものの、11年目からの優遇幅が?0.9%のソニー銀行、?1%の三井住友銀行も総支払額で見るとほとんど変わらない結果となりました。
このように10年固定の比較は、とても複雑で難しくなっています。ご自身の返済期間にあわせてシミュレーションしてみてください。
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