グルメ・各国料理(海外)/各国料理

南アジアの料理(2ページ目)

華麗なるスパイス使いに魅了される南アジアの国々の料理。日本人から見たら、どれもカレーのように見えてしまうかもしれませんが、味のバリエーションは驚くほど多彩なんですよ。

古屋 江美子

執筆者:古屋 江美子

旅行ガイド

国魚「イリッシュ」が名物、バングラデシュ料理

ベンガル料理ともいわれるバングラデシュ料理。インド同様、マサラと呼ばれる複数のスパイスを混ぜたもので味付けした料理(いわゆるカレー)が広く食べられています。全体的にさっぱりマイルドな味付けで、ベンガル料理特有のマサラとしては、フェンネル、クミンシード、マスタードシード、フェヌグリーク、ニゲラの5つのスパイスを混ぜた「パンチホロン」があります。料理には魚がよく用いられ、とくに国魚に指定されている「イリッシュ」(ヒルシュ/ニシン科の魚)の燻製やフライが名物。現地では「チングリ」と呼ばれるエビも人気があります。また、フルーツにも恵まれ、ライチやマンゴー、バナナなど季節ごとの味覚を楽しめます。

インドやチベットの食が融合、ネパール料理

モモ
チベットから伝わった「モモ」。餃子のような形のほかに小籠包のように丸い形のも多い
ヒマラヤ山脈の麓に抱かれ、世界最高峰のエベレストを望めるネパール。料理にはインドやチベット、また地域によっては中国の影響も見られます。典型的なネパール料理といえば、豆のスープ「ダル」と蒸したライス「バート」という2つの言葉をつなぎあわせた「ダルバート」。いわば定食のようなもので、ライスとスープに加えて、おかずや「アチャール」(ピクルス)などが添えられます。おかずには野菜をスパイスで煮込んだカレー風味の「タルカリ」が定番。肉は高価なので特別なときに使われることが多く、ヒンドゥー教が国教であるため、牛肉は食べません。北部ではチベット料理の影響が色濃く、蒸し餃子風の「モモ」、そばやトウモロコシの粉を練って作る「ディード」などが食べられています。南部に行くとインドとの共通点も増え、右手を使って食事をする習慣もあります。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 5
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます