エキゾチックな香り漂う、モロッコ料理
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世界最小パスタ「クスクス」。パスタも料理もクスクスと呼ばれる |
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カラリと乾燥した現地の風土がスパイスの風味をいっそう引き立ててくれる |
モロッコでは、先住民ベルベル人の料理に7世紀に侵攻してきたアラブ人がもたらした中東料理や近代フランスの影響が加わり、エキゾチックで香り豊かなグルメが完成しました。町の市場には必ずスパイスの専門店があることからもわかるように、料理の味付けにスパイスは欠かせません。多彩なスパイスを使いながらも辛さはまったくなく、奥が深く濃い味が後をひきます。
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店の軒先に並べられたタジン鍋 |
モロッコ料理で有名なのが、イスラム教の安息日である金曜日の定番でもある「クスクス」。米粒よりも小さな直径1mmほどの粒パスタで、デュラムセモリナ粉を丸めたもの。北アフリカの代表的な家庭料理で、肉や野菜を煮込んだスープをかけて食べます。モロッコでは羊肉がよく使われ、ニンジンやズッキーニ、それに西洋カボチャも見かけます。クスクスに並ぶ名物といえば、モロッコ全土で味わえる「タジン」。とんがり帽子のような蓋付きのテラコッタ製の土鍋で野菜や肉を煮込むものです。ほかに、日本の味噌汁にあたるスープ「ハリラ」や炭火の串焼き「ブロシェット」もポピュラー。料理の付け合わせにはアラビアパンが供されます。