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イタリアンメレンダvol.4 バターを使わないケーキ トルタ・ディ・リコッタ

バターを使わず、濃厚なクリームチーズも使わないスポンジ仕立てのチーズケーキ。焼きっぱなしでアレンジ次第ではオリジナルケーキにもなります。

沈 唱瑛

執筆者:沈 唱瑛

イタリアンの基本ガイド

Ricette Italiane
イタリアンレシピ

イタリアンメレンダ vol.4

Torta di RIcotta
リコッタチーズのトルタ

低脂肪でフレッシュなリコッタチーズ

赤ちゃんでも食べられるリコッタチーズはフレッシュなチーズ。牛、水牛等のミルクに乳清を加え、再加熱して出来上がった固まりがリコッタです。Cotta(コッタ)は煮るという意味でRI(リ)はもう一度という意味になるので、Ricotta(リコッタ)で再加熱したとなります。

フレッシュなリコッタチーズはピエモンテ産とローマ産が一般では手に入りやすく、他にも熟成タイプのもの、クリームタイプではなくどっしりしたもの、薫製がかったものやフレイバーのついているものなど、様々な種類のリコッタチーズがイタリアでは売られています。例えば、フリウリの薫製リコッタや水牛を使ったカンパーニャのフレッシュリコッタ、羊などの乳を使ったプーリア産、羊、牛乳などを合わせ、じっくりと熟成させたシチリア産など様々です。

ことフレッシュリコッタチーズについては、汎用性も高く、そのまま食べることも多いですが、生クリームよりカロリー面では低いため、ヘルシーに仕上げたい料理に使ったりすることも多々に見られます。私感ですが、生クリームではなくリコッタチーズを使ったドルチェも多く見られるので、イタリアでは生クリームを使うよりフレッシュなリコッタチーズを使う方が、よりイタリア的です。

リコッタチーズでバリエーション豊富なメニュー

フレッシュなリコッタチーズは、通常、そのまま、塩、コショウ、上質のEXVオリーブオイルでいただきます。他にもパスタにからめたり、サラダのアクセントにしたりと料理への汎用は様々ですが、ドルチェへの汎用も多様にあります。ときにははちみつとリコッタだけで、アクセントにシナモンを加えたりしていただいたりもできます。イタリアの感覚とは異なりますが、これだけで十分なおやつにもなります。

今回御紹介するリコッタチーズのトルタは、イタリア全国で食べられますが、バジリカータの辺りになると、タルト生地にリコッタチーズのペーストがつく、日本でいうならタルト生地のある焼きチーズケーキのような形です。日本で知られているクリームチーズを使ったものより、リコッタチーズの方が脂肪分が少なく、レシピにはバターが入らない(型に塗るバターは別)ので、非常にシンプルにあっさりと仕上がります。

リコッタチーズのトルタは、場所に様々な形になりますが、今回御紹介するのは、焼きっぱなしで、ごく一般的なつくりやすいトルタです。このトルタはおやつだけでなく、朝食にも最適で、我が家の娘も大好きなトルタです。好みでいろいろトッピングも楽しめるので、オリジナルの家庭のトルタを作ることもできます。

Torta di Ricotta
リコッタチーズのトルタ

分量…4~6人分
(18cm丸型)

所要時間…15分
(焼き時間…60分)

難易度:★☆☆☆☆

 

◆材料◆

リコッタチーズ……250g
(フレッシュタイプ)
砂糖…………………200g
卵……………………2個
薄力粉………………200g
ベーキングパウダー…5g
レモン………………1個
バター………………適量

 

◆作り方◆
1.ボウルにリコッタチーズを入れ、砂糖とあわせ、クリーム状になるまで、よく混ぜ合わせる。レモンは皮をすりおろしておき、別のボウルの卵と合わせ、もったりするまでよく混ぜ合わせる。
2.混ぜ合わせたリコッタチーズと卵をゆっくりと泡立てないように混ぜあわせる。
3.大きめのボウルに小麦粉とベーキングパウダーをふるい、2をゆっくり流し込みながら、木ベラで大きく混ぜ合わせて、バターを塗った型にゆっくりと流し込む。
4.180℃のオーブンで40分焼き、焼けたらそのままオーブンのドアを開けずに、20分放置する。オーブンから取り出し、粗熱がとれたら型から外し、冷めたらいただく。

◆ワンポイント◆

・砂糖はグラニュー糖、上砂糖、きび糖と好みのものをどうぞ。
・好みでベリー系のソースやチョコレートソースを振っても美味しくいただけます。
・好みで戻したレーズンを入れたり、表面に松の実を飾っても美味しくいただけます。
・細かく切ったリンゴを入れて焼いても美味しくいただけます。


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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※衛生面および保存状態に起因して食中毒や体調不良を引き起こす場合があります。必ず清潔な状態で、正しい方法で行い、なるべく早めにお召し上がりください。また、持ち運びの際は保存方法に注意してください。

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