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ヒラタニオイガメは世界最小クラスの水生ガメ! 基本情報と飼育方法

今回は、ヒラタニオイガメの基本情報と飼育方法をご紹介いたします。ヒラタニオイガメは、アメリカの非常に限られた地域に生息する小型のニオイガメ。背甲はニオイガメの中では特異的に扁平で、これが他種との最大の見分けるポイントです。

執筆者:星野 一三雄

ヒラタニオイガメの基本情報

ヒラタニオイガメの基本情報と飼育方法

画像提供:小家山仁

ヒラタニオイガメ
学 名Sternotherus depressus別 名:-英 名:Flattened Musk Turtle分 布:アメリカ合衆国(アラバマ州西部ブラックウォリアー川上流域)甲 長:7.5-10cm 最大11.7cm

アメリカの非常に限られた地域に生息する小型のニオイガメです。

以前はヒメニオイガメの亜種の一つとも考えられていましたが、現在は独立種とされています。

背甲はニオイガメの中では特異的に扁平で、これが他種との最大の見分けるポイントになります。この扁平さは数値として明らかに他種と差があり、かなりハッキリしたものであるようです。特に頭部の虫食い状の斑紋パターンがスジクビヒメニオイガメと似ていることと、頸部に筋状斑紋が入る個体があるため、以前は真贋論争も多くあったようです。ただし、幼体時は見分けるのが非常に難しいため、仕方がないのかもしれません。

扁平な体から想像できるように、比較的流れがある場所に生息しています。成体は、特に夜間に活動することが多いようですが、完全な夜行性ということではないようです。

主に、底生の巻き貝や二枚貝を食べていて、それ以外にも小型の甲殻類や水生昆虫も食べています。

繁殖に関する知見は少ないのですが、6月に産卵した例が記録されていて、1クラッチで1-2個の卵を産むようです。卵の大きさは31-33×15.7-16.4mmで、常温で144日、25℃の低温で45-47日で、甲長26mm程度の大きさの幼体が孵化したということです。

世界最小クラスの水生ガメであり、比較的飼育が容易とされているニオイガメ・ドロガメの仲間ですから、飼育対象種として非常に人気がありますが、生息地では厳重に保護されている種類ですので、流通するのは非常に稀です。もちろん、CB個体が流通することになりますので、数が少なく非常に高価です。

別に、珍しいとか、高価だからとかそういう問題ではなく、カワイイし、小さいから飼育設備にもあまり困らなさそうで、個人的にも非常に興味を興味を持っているカメです。ただし実際に飼育をしてみると、非常に神経質で、他のニオイガメ類のような活発さはなく、飼いにくいということです。

でも、こんなのを日本でも殖やしてもらって、たくさん見ることができたら楽しいでしょうねー。

赤っ恥をかかない程度の知識
  • 小型のニオイガメ
  • 甲が扁平
  • 世界最小クラスの水生ガメ
  • ほとんど流通しない
  • 非常に高価
 
ヒラタニオイガメの頭部 ヒラタニオイガメの背甲を横から
頭部 背甲の高さ
上2点 画像提供:小家山仁
画像をクリックすると拡大画像と詳細が表示されます
 

ヒラタニオイガメの飼育方法

飼育容器
60cmクラスの水槽で飼育可能。

温度
特別な保温は必要なし。幼体では冬期には保温した方がよい

照明
爬虫類専用の紫外線入りの蛍光灯を設置

ろ過
できれば、外部式フィルターと上部フィルター

床材(底砂)
特に必要なしだが、食べられない程度の大きめの小石を配すると落ち着くらしい

容器内レイアウト
水深は深くてよい。陸地は大きいものは必要ないが浅い場所を作るとよい。溺死事故が起こらないように工夫された出入りが容易なシェルターを水中に設置するとよい


肉食だが配合飼料中心で構わない。巻き貝・二枚貝・エビ・小魚なども好まれる

基本的な世話
いわゆる水生ガメの飼育法ポイントは
  • 水質の悪化に注意
  • など
※「飼育の基本情報」は「クリーパー(クリーパー社) 2001年 No9」および海外サイトを参考にしました。

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