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"アルビノタンジェリン"ホンジュランミルク

キングスネークの第6弾はキングじゃなくてミルクですがアルビノタンジェリンホンジュランミルクです!

執筆者:星野 一三雄


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"アルビノタンジェリン"ホンジュランミルクスネーク

学 名Lampropeltis triangulum hondurensis別 名:ホンジュラスミルクヘビ英 名:Albino Tangerine Honduran Milksnake分 布:中米(ホンジュラス、ニカラグア、コスタリカのカリブ海側)全 長:最大150cm程度

1つの種としては最大級の分布域の広さを持つミルクスネークLampropeltis triangulum の亜種の一つであるホンジュランミルクスネークの色彩変異個体です。ミルクスネークは北米から南米にかけて広く分布する美しい体色をしたヘビです。名前の由来は、牛舎で発見例が多く「牛乳を飲みに来ている」といわれていたためと考えられています。もちろんヘビが、直接雌牛の乳首から牛乳を飲むはずもなく、実際は牛舎周辺に多く住みついているネズミを食いに来ていたわけですが。ちなみに日本でも豚舎や鶏舎周辺でヘビを見かけることは多いです。

分布が広いため色彩変異等も多く、さまざまな亜種に分けられて混乱していますが、現在ではとりあえず25の亜種に分けるのが一般的です。※亜種の紹介は、とりあえず省略。弊図鑑内で紹介している亜種

アメリカ大陸のコブラ科の一群で猛毒といわれるサンゴヘビの仲間に擬態した派手な体色が特徴です。

ミルクヘビ類は一般に白または黄色、黒、赤の三色のバンド模様を持っており、それらの数や幅、あるいは頭部の斑紋の入り方によって亜種分けをされています。本亜種の斑紋は胴体部は黒と赤、黄色のバンド模様が腹部にまで到達して、ほぼ完全なリングを形成し、赤いバンドは13-26となっていますが、特別に本亜種を定義付ける特徴ではありません。亜種を特徴づけるのは頭部の斑紋で、吻端部に幅の広い明色のバンドが横切ることです。この特徴はグアテマラミルクと本亜種だけの特徴です。しかし斑紋パターンには変異も多く確実とは言えません。

写真の個体は、本亜種に特に多く見られる黄色のバンド部分に赤色や黒色の色素が多く入って「オレンジ色」になった「タンジェリン」という色彩パターンのタイプのアルビノ個体(アメラニスティックス)です。ですから本来は「赤」「黒」「黄」「黒」「赤」の順が連続したバンド模様なのですが、タンジェリンだから「黄」が「オレンジ」、「黒」が「白またはクリーム色」に置き換わって非常に美しい色彩を作り出しています。

広い環境に生息していますが、本亜種は生息域が熱帯雨林ですから森林性がやや強いようです。食性も広く主に小型のトカゲやヘビなどから鳥類、小型の齧歯類などを食っていると考えられます。10-20個ほどの卵を産み、飼育下では27-29℃で58-66日で孵化した記録があります。孵化した幼蛇は多亜種と比較してやや大きくてガッチリしているため餌付きも良いようです。

私が本物のミルクスネークの生体を見たのは本亜種のタンジェリンでした。非常に美しくて、ちょっと欲しくなったのを覚えています。ミルクスネークは一般的に大きくなるにしたがって、黒っぽくなってしまい鮮やかな体色がなくなってしまうため、思ったよりは人気がありません。しかしタンジェリンのタイプはそれが少なく、さらにアルビノでは黒くなる心配もありませんので人気があり高価なヘビと言えるでしょう。

ただし幼蛇は小さく、本来は爬虫類食ですので、購入の際はマウスに餌付いているのを確認してから購入しましょう。いわゆるナミヘビの飼育方法
  • コーンやキングに比較すると神経質なので、ハンドリング等は慎重に行う
  • 脱皮前はそっとしておく
  • シェルターは脱皮の時のとっかかりになるようなザラザラした素材
  • など

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    アルビノ
    撮影協力:オリジナル2
    飼育の基本情報
    飼育容器フタがしっかりとできるプラケース。高さの低いフラットプラケでも可。大きさはよく言われるようにヘビがとぐろを巻いたときの3倍程度以上の床面積があればよい。
    温度特に保温の必要はないが、消化不良をふせぐためフィルムヒーターをケースの下に敷くと良い。繁殖を考えるのならば冬期に12℃程度で2~3ヶ月くらいクーリング。
    照明特に必要なし
    床材ウッドシェイブなど。新聞紙やクッキングペーパーでも良い。水などをこぼした後はすぐに交換する
    容器内レイアウト体全体が浸かるような水容器とシェルターを設置する。
    大きさに合わせたマウス。冷凍を解凍したものでよい。
    基本的な世話
    ※飼育等の基本情報は海外サイトおよび「クリーパー No9. 2001(クリーパー社)」を参考にしました。
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    ※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
    ※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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