ラットの基本情報

ラット(ドブネズミ)
 
体 長 186~260mm(頭胴長)
生息地 世界各地
用 途 1m前後以上のヘビ一般を始め中~大型の肉食性爬虫類
使用方法 生きたまま与える・殺した直後にケージ内に静置・冷凍したものを解凍して静置・ピンセットなどで誘いながら、など
解 説 世界的に人家周辺を中心に生息する齧歯類。自然下では高山帯の森林から平地の民家にいたるまであらゆるところに生息している。地中に巣穴を作ったり、ぼろきれや紙などを利用して生活している。雑食性で果実や種子、昆虫類などから人間が出すゴミなども食う。よく似たクマネズミが高い場所などを得意とするのに対して、地下や下水道などで生活するため、泳ぎも得意。一年中繁殖期であり、冬眠はしない。本来、背面は灰色から褐色、腹面は灰白色の毛に覆われるが、品種改良され、一般には白い毛色で赤い目のアルビノ個体が実験用・愛玩用・餌用に広く養殖されている。
 
ラットの栄養成分 可食部100gあたりに換算
成分 ピンク ラットS ラットL
エネルギー(kcal) 110 167 216
水分(g) 79.2 70.0 66.1
タンパク質(g) 12.0 16.8 21.0
脂質(g) 4.9 8.3 11.1
炭水化物糖質(g) 2.5 4.4 3.3
ビタミン A (IU) 444 データなし 5132
B1 (mg) データなし
B2 (mg)
B3 (mg)
C (mg)
D (mg)
E (IU) 9.78 データなし 4.72
無機質 (mg) カリウム データなし
ナトリウム
5.7 4.0 5.0
リン データなし データなし 502
カルシウム 385 621 888
参考:S'hei's Homepage
 

なぜラット?

昨冬の「餌動物飼育繁殖図鑑・その2」でマウスの飼育繁殖を取り扱ったことをきっかけにして、それまで敬遠していたマウスの自家繁殖を、私は始めてみました。なんとか多くの方の助言をいただきながら、100%自給自足とはいきませんが、常に各サイズのマウス達が供給できる可能性を確実に感じることができるようになりました。
ところが、この間に私が感じたのが「じれったい...」という気持ちです。もちろん軌道に乗れば大丈夫なのでしょうが、うちのメータークラスのヘビたちに食わせるためのマウスMサイズ以上まで育てるのが面倒になってきたのです。
そこでラットですよ。
しかし実はラット飼育はマウス飼育以上に、私は敬遠していたのです。その最大の理由が
「ラットはでかくてコワイ」
です。
ラットのデカさというのは写真や言葉での上では理解していたのですが、実際に衣装ケースの中でうごめく巨大な白いネズミたちを見てしまうと、どうしても自分の家でこの「」たちを飼育する気にはなれなかったのです。

しかしこちとら万年ネタ不足ですから、とにかくやってみよう、とついにラット飼育を始めてみたのでした。
 

餌としてのラット

私は、6匹のラットを飼育し始めて半年ほどが経つのですが、やはり期待していた通りのパフォーマンスは持っています。

つまり生まれたてのピンクラットですでにピンクマウスLからファジーほどのサイズがありますので、これらはすぐに50cmほどのナミヘビたちの餌になります。さらに生後二週間ほどでファジーラットになりますが、これまたマウスSサイズほどの大きさがあり1mほどのナミヘビたちの餌に。一ヶ月もたてばSサイズラットになりますが、これはマウスのリタイヤサイズですから、2m以上のヘビに最適のサイズになります。
これはちょっと小さいベビーでした
生まれたてのピンクラットとファジーマウスの比較

ですから親の数と出産パターンさえつかめばコーンスネークやカリキンあたりの中型のナミヘビやボールパイソンなどの小型のパイソンならば十分、自給自足できるはずです。マウスがそのサイズまで育つのを首を長くして待つ必要がないというわけです。

うちの場合はラットを中心に給餌しているヘビたちは全部で10頭ほどいますが、時期も冬で給餌量が少ないのもあるとは思いますが、2頭の雌ラットでほぼまかなえていて、ときどきは冷凍でストックできるほどになりました。冬の給餌量が少ないときに、どんどんストックしておこうと考えています。
 

楽しいラット飼育

またラット飼育は楽しさもあります。
以前ジャンガリアンハムスターをペットとして飼育していたときに
「もっと大きかったらスキンシップする楽しみもあるのになぁ」
と思って、大きめの齧歯類に憧れたときがありました。
その欲求に応えてくれるのがラットです。
これも餌用...
写りは悪いがかわいいファンシーラット

うちには単なる白ラットもいるのですが、いろいろな色や模様をした「ファンシーラット」というのもいます。こいつらがまたかわいい!元がドブネズミだということを忘れさせてくれるくらい馴れるんです。
よく言われるのですが、ラットは本当に頭がいいようで、餌を使って馴れさせることによってハンドリングして遊べちゃいます。まさにベタ馴れ。
ただし、こうなると餌として使いにくくなっちゃいますが。
 

でもやっぱり...

しかし、はっきり言ってラットの自家繁殖は、その餌としての価値に対する手間のかかり方、コストのかかり方は必ずしも能率がいいとは言えません。

体がデカいだけに、手間やコストがかかります。
とにかく餌を食う量がハンパじゃありません。
オリエンタル酵母の実験動物用配合飼料を餌として使っているのですが、マウスだけを飼育している時と比べて3倍早く、餌が減っていきます。

さらにそれだけ食うのですから、排泄量もハンパじゃない。床材なんてあっという間に糞だらけになってしまいます。しかもそれだけ臭うし...ただ、ラットの臭いに関しては賛否両論あって「マウスより臭くない」という方もいれば、「ラットの方が臭い」という方もいます。
私の個人的な感想ですが、ラットはマウスよりもアンモニア臭がキツいような気がします。

排泄物といえば、餌だけでなく水を飲む量もスゴイです。あっという間にウォーターボトルがカラになってしまいます。

このように餌の量、そして排泄物の多さから来る床材の交換頻度を考えれば、決してコストパフォーマンスがイイとは言えません。

しかし、その体の大きさによる大飯食いなどというのは、まだかわいいから許せちゃいます。私が一番、悩んでいるのは
餌として大きすぎる
ことです。
マウスの自家繁殖を始めてから、うちではマウスはほとんど生きたまま与えています。
もちろんラットも生きたまま与えているのですが、困るのはラットSサイズ以上です。
体のサイズはマウスM程度なんですが、どう見ても
「頭がデカい」
んです。
こんなに頭がデカかったら、万一ヘビに反撃をしたら、ヘビに勝っちゃうんじゃないかと心配になりますので、生きたまま与えることに躊躇してしまいます。
そこでSサイズ以上のラットは「殺して」から与えることになります。
そう。ラットを餌として繁殖させると「殺す」という作業が必要になります。
こういう公の場で、生き物を殺す、ラットみたいにかわいらしくて頭がいい生き物を殺す話をするのもなんですが、大切なヘビのためやむを得ないでしょう。
ラットの殺し方にはいろいろありますが、私は頭を指で弾いて絶命させています。わかりやすく言うと、ラットの後頭部に、いわゆる「デコピン」をします。ただし、これは実は失神しているだけかもしれませんが...
南無。

ところがもっと困ることが、現在の私の家で起こってしまいました。今までメスだと思って大きく育てた3匹の巨大ラットが、みんなオスであることが判明してしまったのです...
オスは大きくなるし無駄飯食いなのですから、小さいときに餌にしてしまうのですが、ここまで育ってしまったら、うちのどのヘビも食いません、って。ましてやデコピンくらいじゃ殺せません...はぁ、どうしよう...
 

ラットの飼育・繁殖

さてこんなラットですが、それでも中型以上のボア・パイソンを飼育している方たちは自家繁殖する意味は十分にあると思いますので、飼育に関して情報を紹介しましょう。

ラットの飼育方法は基本的にマウスと変わりません。ただし体が大きくなりますので、その分規模も大きくなります。

私の家での飼育は70cmの衣装ケースにバーベキューネットをのせてフタにして、その上に重しを載せています。
このサイズの衣装ケースの高さでは、ラットの親は背伸びをすればすぐに上に届いてしまうのでフタには重しは必須でしょう。
このくらいの密度だと...スゴイです
フタを載せたケージ

これにおがくずを固めたペレット状の床材を敷き、3割程度ネコのトイレ砂を混ぜています。
水は大型のウォーターボトルをフタから吊していますが、ウォーターボトルの高さとケースの高さは十分計算して購入しましょう。ウォーターボトルが床についてしまっては意味がありませんから。
メスが妊娠したら巣材のためにシュレッタークズを入れておきますが、なぜかマウスと違って紙くずはすぐにズタズタにされてしまって、あまり意味をなしません。
右の方では出産直後のピンクラット
フタをとった様子

餌はハムスターフードなどを与えますが、あっという間になくなってしまいます。より安価なラビットフードなども混ぜて与えるといいでしょう。

最後に、ラットのライフサイクルを紹介しておきましょう。

・生後2~3週・・・離乳
・生後60~80日・・・妊娠可能
・ペアリング
・ペアリング1週間・・・妊娠
・妊娠後21~24日・・・出産
・出産後48時間・・・再発情(妊娠可能)
・出産後2~3週・・・子育て終了


参考までに、我が家ではメスの親ラット2頭で一ヶ月間に4回の出産が行われ、一回に平均10頭の子が得られています。
つまり2頭のメス親で、一ヶ月にマウスSサイズくらいのラットが40頭得られるという計算になります。1m未満のシマヘビ(あるいはコーンやカリキン)が週に2匹のラットを食うとすれば、5匹のヘビが養える計算になります。

さてあなたのお宅では、ラットを自家繁殖する方がいいですか?それとも冷凍のマウスを購入した方がいいですか?
かわいいでしょ?でも餌用
ラットSサイズ 生後3週間

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。