世界トップ10に輝くシドニーの名店、テツヤズ(Tetsuya’s)
「最近日本語を話していなけど……」と言いながらも流暢な日本語で説明してくれた和久田哲也氏 |
Tetusya’sは、現地のグルメガイドで最高点(3ハット)を18年連続受賞している |
兼高かおるさんに憧れた和久田氏が、オーストラリアに行こうと思ったのは22歳のときだったといいます。レストランで働きはじめた動機は、語学も身につくうえに給料ももらえるから。そんな経歴も公にしてしまうざっくばらんな人柄が好印象でした。ほんの思いつきからスタートしたシェフ人生ですが、いまや押すに押されぬ一流の料理人。気取るところがまったくない穏やかなシェフの笑顔も、料理を引き立てる名スパイスかもしれません。
チキンのソースにはレバーのミンチも隠し味に。レバーが苦手な人が拒否反応を示すので、あえて伝えないがわかる人はいないそう |
「あえて変わったものを作っているつもりはない」
と言い切ります。
「大切にしているのは、素材の持ち味をどう引き出すかということ。新鮮で高品質な食材を選び、それにあった火の入れ方、調理を考えていくだけ」
と目指すものは実にシンプル。
そうはいっても、やはり一般の人からみたら、ハッと驚くようなアイディアが随所に散りばめられた料理ばかりなんですよ。
次のページでは、アイディアたっぷりの和久田氏の料理をご紹介!