香港の街を舞台に繰り広げられる2つの恋を描いた映画、「恋する惑星」。見終わると、なぜか胸のどこかをキュンと掴まれて、嬉しいような、切ないような気持ちになります。香港の街の魅力もたっぷり詰まったこの映画、見ればすぐにでも香港の街を歩いてみたくなりますよ!

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異彩を放つ雑居ビル! 重慶大厦

恋する惑星
原題は「重慶森林(Chungking Express)」(1994年)。いま見てもまったく古さを感じない、キュートでスタイリッシュな映画
1994年に公開された香港映画、「恋する惑星」。その卓越したセンスと斬新な感覚は日本でも大きな話題になりました。

絶妙な光の加減によって表現される独特の色彩、映画にしっくりはまる美しい音楽。ストーリーだけでなく、映画を構成するすべての要素がこの映画独特の雰囲気を創り上げています。エキサイティングで雑然とした香港の街の描写も見事。

重慶大厦
重慶大厦の入口にはいつも多くの人がたむろしている
ストーリーは前半と後半にわかれています。前半は麻薬密売人の金髪女性と刑事モウの妖しく陰鬱な出会いを描いた物語。警官モウを演じた金城武さんはこの映画をきっかけに日本でも大ブレイクしました。そんな前半のストーリーのメイン舞台となっているのが、重慶大厦(チョンキンマンション)。香港随一の繁華街、尖沙咀(チムサーチョイ)にある雑居ビルです。

ここは映画のなかでも麻薬密売のシーンに使われているだけあって、雑然とした香港の街でもひときわ異彩を放っている場所。昼間でもなんとなーく怪しいムードが漂っています。ビルの中には食堂・両替商・洋服屋・電気屋・おもちゃ屋など様々なお店がひしめき合い、インド人やアラブ人など多種多様な人々が集まっています。ちなみにここの両替屋さんはレートがいいことで有名。バックパッカー御用達の安宿なども軒を連ね、沢木耕太郎さんの旅行小説『深夜特急』に出てくるゲストハウスもここにあります。

重慶大厦のなか
ビルの中はエキゾチックな雰囲気
一応グルメスポットも。インド人が多いせいもあってカレー屋などの軽い食事ができる店がいくつかありますが、一般旅行者には少し敷居が高いかも?!

また重慶大厦は治安の面で多少問題があるといわれることもあるので注意が必要です。またいくつもの棟からなっておりビル内は思いのほか広いので迷子にならないよう気をつけてくださいね。

<DATA>
■重慶大厦(チョンキンマンション)
  • 所在地:香港九龍尖沙咀彌敦道36-44號
  • 地図:重慶大厦

  • ※地図中で駅を示す「尖沙咀」の「尖」の字あたり
  • 交通・アクセス:地下鉄尖沙咀駅D1出口から徒歩1分。彌敦道沿い
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