アフリカの複合遺産

■タッシリ・ナジェール
アルジェリア、1982年、文化遺産(i)(iii)、自然遺産(vii)(ix)
サハラ砂漠にありながら、「泳ぐ人」をはじめ人や動植物の生き生きとした様子を描いたロック・アートで有名な遺産。当初ヨーロッパの人々は「暗黒の大陸」に高度な文化があったことを信じず、この遺跡の存在そのものを認めなかった。ロック・アートは古いもので紀元前8,000年前後のもので、当時はこの地が緑に覆われていたことがわかっている。また、強い日差しと風が大地を削り、奇岩群による独特な景観と生態系が育まれている。

■ロペ-オカンダの生態系と残存する文化的景観
ガボン、2007年、文化遺産(iii)(iv)、自然遺産(ix)(x)
熱帯雨林とサバンナをつなぐ環境を持つロペ-オカンダは、その特異で多彩な地形から独特の生態系を有し、数多くの哺乳動物や鳥類を育んでいる。特にゴリラやチンパンジー、マンドリルなど、類人猿が多数生息していることで有名だ。同時に、丘には1,800とも言われるロック・アートや鉄器時代の遺跡が残っている。

■バンディアガラの断崖(ドゴン人の地)
マリ、1989年、文化遺産(v)、自然遺産(vii)
サハラ砂漠南部の乾燥地帯バンディアガラにたたずむ高さ最大500m、幅200~400kmにも及ぶ断崖絶壁に、14世紀頃から暮らしはじめたドゴン人の集落がある。25万人が暮らすと言われるその集落ではいまでも独自の生活が営まれ、その宇宙観からもたらされる不思議な仮面は画家ピカソを驚嘆させ、ピカソをキュビズムへと導いたと言われている。また、周囲にはその断崖を利用した独自の生態系が展開する。

■ウクハランバ/ドラケンスベアク自然公園
南アフリカ、2000年、文化遺産(i)(iii)、自然遺産(vii)(x)
広大な大草原と点在する奇岩がダイナミックな光景を描き出す「龍の山」ドラケンスバーグ山脈のウクハランバ。最高峰は3,482mにもなり、湿地帯も豊富で、その多様な地形が特異の生態系を生み出している。また、サン人はアフリカ南部に多くのロック・アートを残したが、最大規模を誇るのがここの岩絵で、4,000年もの期間にわたって描き続けられた。


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