ビタミンKの働き

ビタミンK
ビタミンKは怪我のとき血液を固める働き
ビタミンKは脂溶性のビタミンで、植物中に存在するビタミンK1(フィロキノン)と、動物の体内で合成されるビタミンK2(メナキノン)という2つのタイプがあります。
他のビタミンと比べて脚光を浴びることが少ないビタミンKですが、実は、多くの子供たちが人生で最初に口にするビタミン剤がビタミンKなのです。それには色々な理由があったのです。まずは、ビタミンKの働きから解説しましょう。

ビタミンKの代表的な機能といえば、血液を固めること。血液を固めるといっても、ドロドロになると言うことではなく、怪我などで出血したときに出血を止めてくれる働きです。ビタミンKは出血をコントロールするタンパク質(凝固因子)の合成に必要なので、ビタミンKがないと血液を固めて出血を止めることができないのです。
ビタミンの名前はAから順番に並んでいます。でも、ビタミンEとビタミンKの間のビタミンはあまり聞いたことがないですよね。実は、ビタミンKだけは順番と関係なく、「凝固(koagulation)」の頭文字から名付けられていたのです。それくらい血液を凝固させるのに重要な役割を果たしているということですね。この血液凝固パワーが特に必要となるのは、出産時や外科手術を受けるとき。出血を防いで、回復を早めてくれます。
この他には、骨の形成に必要とされ、骨粗鬆症の治療薬としても利用されています。

ビタミンK不足・過剰の症状

■ 不足
通常の生活でビタミンK欠乏症を起こすほど不足することは、ほとんどありません。それは、私たちの腸内の細菌がビタミンKを作り出してくれているから。でも、抗生物質や腸の病気などでビタミンKの生産量が減ってしまうと、不足してしまうことも。ビタミンKは脂溶性ビタミンですが、実は他の脂溶性ビタミンより体内貯蔵量は少なく、すぐに底をついてしまうのです。そのため、腸内の生産能力が落ちれば、比較的短時間で不足してしまいます。

ビタミンKが不足すると、
青アザ(内出血)ができやすくなったり、鼻血・胃腸からの出血・月経過多・血尿・傷口の血が止まりにくいといった症状が現れます。また、慢性的なビタミンK不足は、骨粗鬆症や骨折を引き起こしてしまいます。乳児のビタミンK不足は、かなり深刻です。腸内細菌の少ない乳児は、当然ビタミンKの生産能力も高くありません。さらに、母乳にはビタミンKがあまり含まれていないので、乳児はとてもビタミンK不足になりやすいのです。そのため、多くの産婦人科で、乳児の頭蓋内出血を予防するため生まれてすぐの新生児にビタミンKシロップを飲ませています。(人口乳にはビタミンKが含まれています。また、母体のビタミンK濃度を高くすることで母乳中のビタミンK量もふえるという実験結果もあります)

■ 過剰
ビタミンK1とK2は、今のところ大量に摂取しても毒性はないとされています。でも、合成品であるビタミンK3は人体に悪影響を与えるため、使用が中止されているのです。
ただし、心疾患などで血液の凝固を防ぐような薬を飲んでいる方は、その薬の効果を打ち消してしまうことになるので、サプリメントやビタミンKの多い食品は避けた方が良いでしょう。

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