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寄せ鉢のコツ! アイディアをイギリスに学ぶ

いくつかの鉢を組み合わせてアレンジする「寄せ鉢」。普段から置いてある植木鉢も、コツを押さえて並べなおすだけで、もっと素敵に見せることができます。そんなアイディアをイギリスの事例から学んでみましょう。

小島 理恵

執筆者:小島 理恵

家庭菜園ガイド

寄せ鉢のコツとは? アイディアをイギリスに学ぼう!

寄せ鉢のコツ

寄せ鉢のコツ

ひとつの鉢に、いくつかの植物を組み合わせて植えることを「寄せ植え」 といい、いくつかの鉢を組み合わせて、アレンジすることを「寄せ鉢」 といいます。

ベランダやテラスに植木鉢をいくつか置いて、植物を育てている方は、たくさんいらっしゃると思います。その際、ただ単に鉢を並べるのではなく、ちょっとした基本を押さえて並べることで、よりセンス良く見せることができます。この寄せ鉢の、基本から応用まで、イギリスのガーデンを事例に学んでみましょう。
 
<目次>
 

寄せ鉢のコツ1:同じ材質の鉢を組み合わせるのが基本

ウィッチフォードポッタリー
植木鉢の工房として有名な、ウィッチフォードポッタリーの寄せ鉢。後ろのほうの高い鉢には、レンガなどをかませて高さを調整しています。
上の写真は、グレートディクスターというガーデンで撮影した写真で、こちらの写真は、ウィッチフォードポッタリーという、有名な植木鉢の工房で撮影した写真です。まったく違う場所で見た寄せ鉢の事例ですが、共通のことがあります。それは何でしょうか?

そう、どちらも、テラコッタ(素焼き)の鉢だけを組み合わせているということです。寄せ鉢をする際の基本のひとつは、「同じ材質の鉢を組み合わせる」ということです。寄せ鉢というのは、様々な形の鉢に、それぞれ違う植物を植えて組み合わせていきますから、かなり上手くまとめないと、単にごちゃごちゃしただけのものに見えてしまいがちです。もちろん、様々な素材の鉢を組み合わせて見せるテクニックもあるのですが、初心者は、まず、鉢の素材を同じもので揃えることで、鉢の形や植物の組み合わせだけに集中して考えることができます。

さらに、テラコッタの鉢は、イタリアやギリシャ、イギリスなど様々な地域で生産されていますが、それぞれの地域ごとに土の色や焼き締める温度の違いで、色や質感が違います。できれば、その鉢の産地も揃えることで、質感が統一され、より洗練された雰囲気の寄せ鉢に仕上がります。
 

寄せ鉢のコツ2:背の高いものは後ろ・低いものは前へ

寄せ鉢の基本、ふたつめは、「背の高いものは後ろへ、低いものは前へ置く。」ということです。上の2点の写真のように、いちばん後ろに、一番背の高い植物を置き、徐々に、前のほうへ背の低いものを並べていきます。そのとき、平らなところに置くだけでは高さのバランスがとりづらい場合は、鉢の下にレンガなどを置いて、高さを微調整します。

これは、応用編のひとつ。
多肉植物の寄せ鉢
 
中心にどーんと大きな鉢を置き、その周りに小さな鉢をごちゃごちゃと置いたもの。鉢を適当に置いているようで、雑然とした感じがしないのには、ふたつ理由があります。まず、鉢の材質が揃っているということ。そして、写真を良く見てください、植えられているのは、一番大きな鉢を除いて、どれも、多肉植物といわれる種類の植物だけです。同じような性質・質感の植物だけを組み合わせると、こんな風に置いても、雑然とした感じにはならないのです。そして、一見、適当に配置しているように見えますが、わずかな色の違い、質感の違いを微妙に対比させながら、それぞれの鉢の置く場所を、入念に考えられています。さらに、真ん中の鉢だけ、花や葉のきれいな植物を植えて、ポイントにしているところなどは、上級者のテクニックといえるでしょう。
 

寄せ鉢のコツ3:木箱やバスケットを活用

木箱やバスケットと合わせて
 
同じ材質の鉢を組み合わせることに慣れてきたら、テラコッタに、木箱やバスケットなど、ナチュラルなテイストの素材を組み合わせる応用編に、チャレンジしてみましょう。棚も活用して小さな空間をつくる。こんなアイディアは、マンションのベランダなどでもすぐに真似できそうですね。
 
こちらは、フラワーショウの際、ワイン会社のガーデンで見かけたアイディア。ワインボトルを運ぶ際の木箱を利用しています。木箱の底に穴を開けるだけで簡単なプランターになり、プチトマトなどの小さな野菜や、ハーブなどを栽培することも可能です。写真のように、高さを変えてディスプレイするだけで、楽しい雰囲気が演出できるので、普段は、平らなところで育てておけば、バーベキューパーティーのときのディスプレイなどに応用できそうですね。
ワイン箱をつかった寄せ鉢
 
ただし、ワインの木箱は、本来、このような目的のために作られたものではありません。屋外で土を入れ、常に水やりをしていると、それほど長くは保ちませんのでご注意を!でも、春から冬にかけて一年草を育てる間くらいは、充分に楽しむことができます。
 

寄せ鉢のコツ4:リサイクルグッズで寄せ鉢を

最後に、こんなアイディアを紹介しましょう。
リサイクルonステージ
 
ロンドン市内のガーデンでは、空き缶や空き瓶を鉢代わりに使った、こんなアイディアが紹介されていました。まるで、リサイクルオールスター勢ぞろいといった感じで、かわいいですね。
 
リサイクルグッズ_玄関先
 
こちらも、同じコンセプトの展示なのですが、空き缶の鉢を、ショッピングカートに載せたりしているところがかわいいと思いませんか?本当に建物の玄関先を利用しているので、このアイディア、このまま真似できそうです。
 
空き缶などに植物を植えても、格好良く見せるのはなかなか難しいものですが、こんな風におしゃれにアイディアを紹介してくれると、「やってみようかな?」という気分にさせられますよね?ガーデンでも、こんな形で積極的にリサイクルを推進していこうと呼びかけるところが、イギリス流といえるかもしれません。

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