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バラの剪定は冬の必須作業!薔薇を切り過ぎない方法を画像付き解説

バラのための冬の必須作業、剪定(せんてい)・施肥・病虫害防除。これらのお手入れは、バラの芽が休眠している冬の時期にやってしまわなければなりません。なかでも特に重要な、薔薇の剪定について紹介します。これであなたも切り過ぎない!

小島 理恵

執筆者:小島 理恵

家庭菜園ガイド

バラのお手入れ、冬の3大作業は剪定(せんてい)・施肥・病虫害防除

冬になると、庭仕事もひと休みといった感がありますね。でも、バラを育てている方だけは別です!
 
バラの剪定は冬の必須作業! 切り過ぎない方法を画像付きで解説

寒い冬にがんばってお手入れをしておくと、初夏にはこのような姿に!

バラの芽が休眠しているこの時期に、やってしまわなければならない仕事が3つあります。
  • 剪定(せんてい)
  • 施肥
  • 病虫害防除
剪定(せんてい)・施肥・病虫害防除の中でも、今回は剪定の基本をご紹介します。
施肥の方法については、「冬の家庭菜園こそ施肥と土壌改良を!その理由と作業の仕方」をご確認ください。
   

バラを冬に剪定する理由

品種の特徴に合わせて、さまざまな仕立て方で楽しまれているバラ

品種の特徴に合わせて、さまざまな仕立て方で楽しまれているバラ

剪定とは「枝を整理して、樹形を整えながら切ること」です。春から秋にかけて生育が旺盛なバラは、冬の間にきちんと形を整えておかないと、年々背が高くなってしまいます。結果、イメージどおりの位置で花を眺めることができなくなったり、枝が混みすぎて病気になりやすくなったりしてしまうのです。
 

バラ剪定の基本

ひとくちに「バラ」といっても、つる性のものや低木のような形になるものまで、品種によって樹形がさまざまなので、たとえば「株元から何cmくらいで切る」などといった画一的な説明をすることができません。また、バラの剪定のやり方は、人によっても千差万別。ためしに数冊の本を調べてみると、著者によって方法が若干違っているのがわかります。ただ、基本はすべて同じです。

たとえば、株の大きさはコンパクトにし、大きく質の良い花を咲かせたいときは、枝数を減らし、丈も大胆に切り詰めます。一方、花の大きさは小さくてもいいから、そのかわり花数を多くし、ふんわりとしたイメージに仕上げたいときは、枝の数を減らさずに、丈もあまり切り詰めないようにするということです。つまり、基本的に剪定を強く行えば、大きくて質の良い花が咲き、軽く行うと、やわらかい樹形になるということです。この基本をふまえて、それぞれのバラの花の形やスペースに応じて、ご自分の好みの形に仕上げてゆくとよいでしょう。
 
剪定する前のバラ

剪定する前の、バラの様子

切りすぎて「枯れてしまったらどうしよう?」とか「花が咲かなかったらどうしよう?」といった心配をして、植物をなかなか切れない方がいらっしゃいますが、切りすぎが原因で枯れるということはありません。今年はこうやってみようという感じで、思い切って実験する気持ちでやるのが一番だと思います。

今回は、最も基本的なシュラブ・ローズを例に、剪定の基本を紹介していきます。
 

バラの剪定1:不要な枝を取り除く

内側に入り込んで他の枝と交差している枝や、細い枝、古枝などを取り除きます。
 
バラ剪定:不要な枝を取り除く

不要な枝(細い枝、古枝など)はすっぱり取り除く

これをすることで風通しが良くなり、病虫害の防除にもつながります。ガイドは、化学農薬を使わない手入れをしているので、剪定する際にも病気や害虫を防ぐことも考えながら樹形を整えています。ですので、病気になりやすい古い枝や、込み入っていきそうな枝は、この時期にすっぱりと切ってしまっています。
 

バラの剪定2:花が咲いて欲しい高さの、5~7割程度の高さで切る

バラは春に芽吹いてから数週間、数cmほど伸び、その先端に花芽をつけます。ですから、今、理想とする高さに剪定してしまうと、そこから数cm高い位置に花が咲くことになってしまいます。

また、四季咲きの品種の場合、初夏から秋にかけて生長しながら花を咲かせていきますので、冬の間にヒザの高さくらいに剪定しておいても、秋に咲くころには、人の背よりも高くなっているということもしばしばです。そのようなことを予測して剪定できるようになるのが理想です。
 

バラの剪定3:切るときは、外芽の上で

切りたい高さが決まったら、外側に向いている芽の上で切ります。そうすると、この外芽が一番上の芽ということになり、ここから強い枝が出て、生長していきます。
 
バラ剪定:切るときは、外芽の上で

剪定は、外側に向いている芽の上で切る

これはバラに限らず、すべての植物の剪定の基本です。枝が内側へ内側へ交差してしまうよりも、外側へゆったりと伸びていってくれたほうが形としても美しいですし、病気や害虫からの被害を防ぐ基本となります。
 
バラ剪定:剪定して整えたあとのバラ

きちんと剪定して整えたあとのバラ

上記3つの手順で整えたのが、こちらのバラです。冬の間は数本しかなかった枝から、初夏には、ボリュームたっぷりに花が咲いてくれるはずです。さあ、寒さの厳しい今がチャンスです! 春の結果が楽しみな実験気分で、バラの剪定、行ってみてください。


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