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フランス語メニュー読破法!フランス料理を楽しむために

フランス語でメニューを読んで、おいしいフランス料理を味わいたい!そんな願いをかなえるために、超簡単フランス語メニュー読破法をお勉強しましょう。語学学習でもそうなのですが、片っ端から旅行会話集を暗記してしまおうというやる気マンマンの人が陥りやすいミステイクです。

越智 三起子

執筆者:越智 三起子

フランス語ガイド

フランス語メニュー読破法!フランス料理を楽しむために

フランス語メニュー読破法!フランス料理を楽しむために

準備万端でフランス旅行にでかけても、フランス語のメニューが読めなくて困ったという話はよく聞きます。英語と同じような単語のものしか注文できなかった、思っていたのと全然違っていた料理がでてきてしまったなど、せっかくの旅先で残念な思いをするのはもったいないですよね。

確かにフランス語のメニューをすべて理解するには、かなりの料理の知識とフランス語の知識が必要です。とはいえ、ポイントをしぼってみるとメニューを読みとくのはそれほど難しくはありません。まず最初に、食べたい料理のフランス語名を覚えること。次に、調理法と素材名を覚えること。そして最後に、「素材名+調理法=料理名」というメニューの構成パターンを理解しておくこと。それでは、これら3つのポイントを押さえつつ、早速フランス語メニュー読解にチャレンジしてみましょう。
 
<目次>
 

フランス語メニュー読破法1:食べたい料理のフランス語から覚える

Mouffetard
フランスに行ったらぜひとも味わってみたいジビエ(鳥獣の肉)
この「ポイント1」はものすごく当たり前のことのように思えるかもしれませんが、意外とハマってしまうのが、真面目にオードブルから素材名をひとつひとつ暗記していこうというパターンです。語学学習でもそうなのですが、片っ端から旅行会話集を暗記してしまおうというやる気マンマンの人が陥りやすいミステイクです。驚異的な記憶術を身に付けている方は別として、そんなことをしていると餓死の恐れあり(!?)

イタリアに行ったらならピザやスパゲティーを、中国に行ったなら北京ダックにふかひれスープを、とその国ならではの食べてみたいお料理というのは必ず存在するはず。では、おフランスと言えば……

まずは、誰もが頭に思い浮かべるCaviar(キャビア)・Fois gras(フォアグラ)・Truffe(トリュフ)の3品。そして、一度は食べておきたいEscargots(エスカルゴ)。これらの素材名はカタカナフランス語でいけますので,綴りを確認しておきましょう。

次にビストロなどで楽しめる庶民の味。フランスならではの家庭料理の名前はそのまま暗記するべし。

とり肉を赤ワインで煮込んだCoq au Vin(コッコ ヴァン)、子牛の肉を薄切りにして焼いたEscalope de Veau (エスカロップ ドゥ ヴォ)、鴨肉をその脂で煮たConfit de Canard (コンフィ ドゥ キャナー) 、日本でもお馴染みのPot-au-feu(ポトフ)など。分厚いヒレ肉のステーキChâteaubriant(シャトーブリアン)や串焼きを意味するBrochette(ブロシェット)などの単語も覚えておきたいですね。
 

フランス語メニュー読破法2:メニューの構成と素材名をマスター!

menu
フランス語の手書きメニュー 筆記体も勉強しておきたい!
次にマスターしていただきたいのは、フランス料理の基本であるHors-d'œuvre (オードゥブル/前菜)、Plats(プラ/メインディッシュ)、Desserts(デセール/デザート)の三段構成です。気軽に入れるビストロのMenu(ムニュ)と呼ばれる定食がその見本でありますが、フランスの定食はこのHors-d'œuvre(Entrôe アントレ)、Plats、Dessertsからそれぞれ1品ずつ選ぶのが基本です。
(私は初めてのフランス旅行の際に、この3つのタイトルの下に並んでいる料理がすべてでてくるなんてさすがゴージャスなフランス!と感激したものですが、大きな勘違いでした。)

実際、安い学食ですらこの原則は守られており、きちんと3品は食べられるようなしくみになっています。また、フランスの家庭料理の本の中には、レシピごとにHors-d'œuvre、Plats、Dessertsから一品ずつ選んでつくるという構成のものもよく見かけます。

もちろんフルコースとなると、それ以外にもいろいろあるわけですが、とりあえずこの3品で普通の日本人であればお腹はいっぱいになるはず。

というわけで、これらのパターンの中から必要な単語だけを覚えておくというのがフランス語メニュー攻略の近道となります。Dessertsに関しては、ものすごい勢いで、日本のケーキ屋さんなどにもフランス語がはびこっていますから省略いたしますが、次ページにHors-d'œuvre、そしてPoisson(ポワソン/魚)とViande(ヴィアンドゥ/肉)の2種類からなるPlatsでよく使われる素材名をまとめてみましたのでご活用ください。
 

覚えておきたいフランス料理の基本単語

Vin
ワインにあわせての素材選びも楽しい
【Hors d'oevre 前菜】
・Huître ユイットル/牡蠣 (f)  
・Canapé カナペ/カナッペ(m)  
・Terrine テリーヌ/テリーヌ(f)
・Jambon ジャンボン/ハム(m)  
・paté パテ/パテ(m)
・Saumon ソモン/鮭(m)

【Poisson  魚】
・Sole ソル/舌平目(f)
・Coquilles Saint-Jaques コキーユ サンジャック/ほたて貝(f)
・Anguille アンギュイユ/うなぎ(f)
・Sardine サルディヌ/いわし(f)
・Maquereau マクロ/さば(m)
・Crevette クルヴェット/小エビ(f)
・Moule ムル/ムール貝(f)

【Viande  肉】
・Agneau アニョ/子羊(m)
・Canard カナール/鴨(m)
・Boef ブッフ/牛肉(m)
・Veau ヴォ/子牛(m)
・Poulet プーレ/鶏肉(m)
・Lapin ラパン/兎(m)
・Pigeon ピジョン/鳩(m)  
※カッコ内のmはフランス語の男性名詞、fは女性名詞を表します。

上にあげたリストの中から、まずはぜひとも食べてみたい素材名を覚えて下さい。もちろんお肉の種類など細かな分類があり、単語も多く存在しますが、よほど料理が好きな人でなければ、日本語に訳してもどんなものか想像がつかないという素材も多々あります。また、フランスならではの食材もありますので、自分で献立を組み立てるつもりでいろいろ覚えてみるのも楽しいですね。
 

フランス語メニュー読破法3:素材名と料理法を足し算してみよう!

料理の中心となる素材名が決まったら、今度はそれを調理法をあらわすフランス語と組み合わせることでどんな料理か想像がつくようになります。

日本語で言えば、「卵焼き」のように素材名と調理方法を組み合わせたものがそのまま料理名になっているものがフランス料理では多く見られます。例えば、 rôti d'agneau(ロティ ダニョ/子羊のロースト)という料理名は、 rôti (ロースト:直火やオーブンであぶり焼きすること)という調理法に agneau(子羊)という素材名が組み合わさってできたものです。
それでは、以下に代表的な調理法をご紹介しましょう。

【代表的な調理法】
marche
デザート選びもお忘れなく!

・rôti ロティ/ロースト
・grillé (e) グリエ/網で焼いた  
・sauté (e) ソテ/ソテー(強火で焼いた)
・bouilli(e) ブュイ/ ゆでた
・cru(e) クリュ/生の
・ragoút ラグ/煮込み
・farci(e) ファルシ/ひき肉などを)詰めた 
・frit(e) フリ/フリット/油で揚げた
※フランス語の形容詞は男性名詞につく場合と女性名詞につく場合に形が変わります。女性名詞につく場合にはカッコ内のeを加えた形の形容詞となります。

上記の調理法をマスターしたら、後はポイント2で覚えた素材名と組み合わせます。フランス語メニュー読破のための重要公式:素材名+調理法=料理名をしっかり覚えてくださいね。

最後になりますが、これまでおはなしてきた内容で100%フランス語のメニューを読破できるかといえば答えはもちろんNon(ノン)です。ここでは触れなかったソース(sauce)や付け合わせ(garniture)など、いろいろなボキャブラリーが増えることで、自分の食べたい料理が出てくる確率は飛躍的にアップすることでしょう。

ただ、このような方法で基本をおさえて、どんな料理か想像しながらゆったりと料理が出てくるのを待つというのも楽しみの一つ。3つのポイントをてがかりの地図として想像力に身をゆだねながら、料理の迷宮へと入り込むことを、ぜひ、ぜひ、お楽しみください。

それでは、Bon appétit !(たっぷり、召し上がれ !)


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