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知ってる?定番資格【中小企業診断士編】(4ページ目)

2006年度から試験制度が改正され、「受けやすくなった」と言われる「中小企業診断士」。経営コンサルティング系唯一の国家資格である「中小企業診断士」の概要・対策・効果を徹底検証!

いぬかい はづき

執筆者:いぬかい はづき

仕事に活かせる資格ガイド

「中小企業診断士」資格の効果

経営コンサルタント唯一の国家資格「中小企業診断士」。取得後、どのくらいの「効果」があるものなのでしょうか?一般的に考えられる「効果」を挙げてみましょう。

■その1:社内キャリアアップに効く!
今回の制度改革の背景には、資格は取ったものの、実務に就いていないために更新登録できないビジネスパーソン、いわゆる「企業内診断士」を、いかに本来の目的である「中小企業の経営診断」に活用するか、という大きな課題があります。裏を返せば、元々「経験コンサルタント」のための資格である「中小企業診断士」を、企業内で活かすために取得するビジネスパーソンが、実は多いということです。
事実、将来の幹部候補などを対象に、「中小企業診断士」資格取得を奨励する企業も多く、取得すれば社内評価アップ&活躍の場を広げられる可能性は大。自発的に取得を目指すだけでなく、「業務命令」にもしっかり応えておきましょう。

■その2:ビジネスパーソンの基礎力アップに効く!
もちろん合格するにこしたことはありませんが、試験勉強そのものが、ビジネスシーンで即役に立つという評判が高いのが「中小企業診断士」の特徴です。
何しろ試験範囲は、経営から財務・会計、情報システム、法務と多岐に渡り、特に法律知識は、民法、商法、労働法、PL法、知的財産法、国際私法までを網羅。これ、法律の専門家である行政書士や司法書士よりも広範囲ですから驚きです。これだけ身につければ、ビジネスパーソンとしての基礎力(いや応用力かも?)は完璧。まさに「総合的」「多面的」のイメージどおりです。

■その3:得意分野との組み合わせ次第で就・転職に効く!
「中小企業診断士」は、確かに資格ホルダーでなければ、その名称を使えない「名称独占資格」ですが、そもそも「中小企業診断士」の主たる業務となる「経営コンサルタント」になるには、基本的に資格は必須ではありません。
このような資格の常として、どうしても「経験>資格」の雇用市場の原則には逆らえないのが実情。「中小企業診断士」も、また然りです。
実際のところはどうなのか、今回は民間の職業紹介会社・求人情報提供会社、ハローワークなどの登録求人情報を検索できる「しごと情報ネット」を使って、「中小企業診断士」関連の求人を検索してみました。
予想どおり、各種「コンサルティング」関連求人では、「中小企業診断士」は必ずしも必須資格ではないものの、それでも「中小企業診断士取得者歓迎」の求人がちらほら。これらの求人では資格のほか、経営診断の実務経験や業界経験などが求められることが多いよう。主たる業務経験や業界経験に加えて「中小企業診断士」を取得することで、活躍の場を広げられる可能性があります。
特に、昨今の「コンサルティング」求人の中で目立つのが、「システムコンサルティング」と「M&A」関連。IT業界にいた、とか、M&Aに携わったという経験がある方なら、「中小企業診断士」との組み合わせは効果大かもしれません。(2007.10.17調査時点)

その4:他の難関資格取得へのステップになる
「中小企業診断士」試験の1次試験における一部科目免除対象者には、公認会計士や不動産鑑定士などの国家資格取得者が含まれます。いずれも、「中小企業診断士」に負けずとも劣らない難関資格ばかりですが、免除の理由は、これらの資格試験の範囲と「中小企業診断士」の試験範囲に、重複している部分が多いから。
例えば、民法と商法は宅建、行政書士、司法書士、公認会計士と共通で、労働法は社労士、行政書士とも重なりますから、「中小企業診断士」の試験勉強は、これらの難関資格を目指せば一石二鳥かもしれません。

■その5:独立・開業も可能
元々、自営の「経営コンサルタント」を想定した「中小企業診断士」資格だけに、取得後に独立・開業を目指すこともできます。
ただし最近では、行政や金融機関等のパイプ役や中小企業への施策の適切な活用支援まで、更に幅広い活動が求められると言われていますから、特定の業種・業態に強いとか、その他の資格とのダブルライセンスなど、何かしら「差別化」を図る要素が必要です。
特にセカンドキャリアで、これまでの経験を活かした独立・開業を目指すシニア層なら注目なのが、現在、多くの都道府県で実施されている「中小企業支援アドバイザー派遣制度」(正式名称は都道府県によって異なる。参考:大分県中小企業支援アドバイザー派遣制度のご案内)。
中小企業の活性化のため、経営診断やISO取得指導を希望する企業に対し、登録アドバイザーを派遣し、費用を助成するというこの制度。アドバイザーとして登録するための必要資格の一つとして、「中小企業診断士」もその名を連ねています。これも、主たる業務経験に加えて「中小企業診断士」を取得することで、プラスαの効果を生むケースと言えるでしょう。




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