偽札を見分けるコツ
新札の識別マーク、知っていましたか? |
もっとも簡単なのは、「透かし」があるかないかを見ることなのですが、客から受け取ったお札を明かりに透かして見るなどは「客に失礼」という感覚があると思われます。しかし、これだけ偽札が横行する世の中なのですから、さりげなく「透かし」をチェックすることは、お金を受け取る側の当然の行為として、一般市民も不快感や異議を唱えないようにしていくべきでしょう。
クレジットカードやパーソナルチェックの普及しているアメリカなどでは、100ドル札でも出そうものなら、店のマネージャーまでやってきて、数人がかりで透かしをチェックするなどして大騒ぎで偽札かどうか確かめます。日本でも、一万円札などは必ず透かしをチェックするくらいの防御態勢がとられてもおかしくはないですし、それが当たり前になってもいいくらいだと思えます。
日頃から、よくお札を触ったりよく見るようにして、「紙質」「厚み」「色」「サイズ」など手の感触、見た目の違いなどに気をつけていくことです。「目の不自由な人のための識別マーク」も、偽札にはほとんどありませんから、これを見てチェックするだけでなく、指先の感覚でもわかるようにすれば、被害を未然に防ぐ大きな力になります。いかに普段から数多く“意識して”お札に触っているか、によって見分ける確率が高くなるのです。
両替機や自動販売機、券売機などは、ますます精巧化している偽札に対応するために、出来る限り新しい機械を利用すること、また極力、まめに見回って、不審な人物が使わないように見張ることしかないようです。
偽札を作る、使う…その罪と罰
偽札は自動販売機や両替機を使われるなどすると、なかなか犯人が捕まりにくい事件でもありますが、2002年に弘前市などの商店で偽造一万円札を使った偽造通貨行使と、覚せい剤取締法違反の罪に問われた、暴力団組員、無職の男(41)の判決公判で、裁判長は「通貨に対する社会の信頼を侵害した」として、懲役四年(求刑懲役五年)を言い渡しました。「偽造された一万円札は精巧ではないが、所持金が少なくなると続けて行使するなど、大胆かつ常習的で悪質」と述べています。偽札は、作っても使っても罪になります。子どもが簡単にカラーコピーやスキャナーで偽札を作ったりしないように、ご家庭で日頃からよく言い聞かせておくことが大切です。刑事罰の対象が14歳以上だからといって、14歳未満なら罪には問われないとしても、決してやってはいけないことなのです。大人なら、もちろんのこと、作ることも使うことも大きな罪、3年以上の懲役刑であることを知っておきましょう。
法律ワンポイントチェック
第148条(通貨偽造及び行使等)[1]偽札を使う目的で、通用する貨幣、紙幣または銀行券を偽造したり、または変造した者は、無期または3年以上の懲役に処されます。
[2]偽造又は変造の貨幣、紙幣又は銀行券を使ったり、又は使う目的で人に渡したり、若しくは輸入した者も、無期または3年以上の懲役に処されます。 (詳しい法律は次ページをご覧下さい)
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