
年齢や経験を重ねることが、かえって人間関係を難しくすることもあります。人生後半を心穏やかに過ごすために、手放したほうがいい考え方とは。
『「まだ働かなきゃダメなんですか?」60歳からでもバリバリできる仕事力: 『島耕作』シリーズ作者が実践する、いつまでも楽しく働くコツ』(弘兼憲史著)は、『課長 島耕作』の作者が自身の経験をもとに、人生100年時代を楽しく働き続けるための心構えや仕事術、健康法を説いた一冊です。
今回は本書から一部を抜粋し、年齢とともに頑固になり周囲から敬遠されないために、著者が勧める「柔らか頭」で生きることの大切さについて紹介します。
自分の考えに固執すると「老害」と嫌われることも
きまじめでプライドが高く、思い込みも激しくて自分の成功体験に頼っている人は年を重ねると頑固になってきます。
自分の考え方を変えると周りから優柔不断なやつだと思われるから、頑なに自分が言ったことを守ろうとします。
それを続けていたら、「老害」と言われて嫌われてしまうかもしれません。
では、どうすればいいか。「以前はそう思ったけど考えを変えました。すみません」と素直に謝ったほうが、好感度はグンと上がります。
特に嫌がられていた人が実はいい人だったという場合は、普通のいい人より好感度が上がりやすいもの。ヤンキーがお年寄りや野良猫に優しくしているところを見て、「キュン」とするのと一緒です。
そういうことなので、人生後半は柔らか頭でいきましょう。
「急がず、怒らず」徳川家康の言葉に学ぶ生き方
徳川家康公の理念や理想の神髄として伝わる「東照公御遺訓」には、まさに僕の言いたいことが記されています。
人の一生は重荷を負て遠き
道をゆくが如し いそぐべからず
不自由を常とおもへば不足なし
こころに望おこらば困窮したる
時を思ひ出すべし 堪忍は無事
長久の基 いかりは敵とおもへ
勝事ことばかり知てまくる事を
しらざれば害其身にいたる
おのれを責て人をせむるな
及ばざるは過たるよりまされり
「急がず、怒らず、不自由は当たり前と思って勝つことばかりを考えない。そして人を責めず、やりすぎるよりも足りないほうが優っている」
これを頭の隅においておけば、きっと心穏やかな一生を過ごせるのではないでしょうか。
著者:弘兼 憲史(漫画家)
1947年山口県岩国市生まれ。早稲田大学卒業。松下電器産業に勤務の後、74年漫画家デビュー。85年『人間交差点』(原作 矢島正雄)で第30回小学館漫画賞青年一般部門、91年『課長 島耕作』 で第15回講談社漫画賞一般部門、2000年『黄昏流星群』 で第4回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、03年同作で第32回日本漫画家協会賞大賞を受賞。07年には紫綬褒章を受章している。主な作品はほかに、『ハロー張りネズミ』 『加治隆介の議』 など多数。現在は『社外取締役 島耕作』(「モーニング」)、『黄昏流星群』(「ビッグコミックオリジナル」)を連載中。






