66歳のB子さんは、これまで保険料や受信料などを、深く考えずに月払いや2カ月払いで支払っていました。「1回当たりの負担が軽い」と感じていたためです。
ところが、定年後の家計を見直しているとき、「年払いのほうが安くなる」ことを知りました。今回は、B子さんがNHK受信料、火災保険、自動車保険について、月払いと年払い、長期払いを比較した結果を紹介します。

NHK受信料は「衛星契約の2カ月払い」から「地上契約の年払い」へ
最初に見直したのがNHK受信料です。NHKの受信料には2つの契約があります。衛星契約は衛星放送と地上放送・配信が視聴できるもので、地上契約は地上放送と配信のみが対象です。
B子さんは以前、衛星放送を受信できる設備を設置していたため、衛星契約を結んでいました。しかし、その後設備を撤去し、衛星放送を受信できない状態になっていたにもかかわらず、契約を見直さないまま2カ月払いを続けていました。
受信設備と契約内容を確認し、衛星契約から地上契約へ変更するとともに、支払い方法を12カ月前払いにすることにしました(価格は税込み)。
【NHK受信料】
・衛星契約・2カ月払い:3900円(年換算:2万3400円)
・地上契約・12カ月払い:1万2276円
・年間の差額:1万1124円
衛星契約の2カ月払いを1年間続けると2万3400円。一方、地上契約を12カ月払いにすると1万2276円です。年間で1万1124円の差になります。
ただし、年間1万1124円の差のうち、1万200円は衛星契約から地上契約へ変更したことによるものです。地上契約の支払い方法を2カ月払いから12カ月前払いへ変更したことによる差額は、年間924円です。
B子さんは、受信設備の状況と契約内容が合っているかを確認することが、余分な支払いを防ぐことにつながると実感しました。
参照:NHKの受信料はいくら?受信料の金額について | NHK受信料の窓口
火災保険は「月払い」から「5年一括払い」へ
次に見直したのが、戸建て住宅の火災保険です。B子さんは月払いで4839円を支払っていました。火災保険は月払い、年払いに加え5年一括払いという支払い方もあります。
【火災保険】
・月払い:4839円(年換算:5万8068円・5年換算:29万340円)
・年払い:5万5344円(5年換算:27万6720円)
・5年一括払い:26万419円
・5年一括払いと月払い5年換算の差額:2万9921円
比較してみると、月払いを5年間続けるより、5年一括払いにした方が2万9921円安くなります。B子さんは、「5年間加入する予定の保険なら、5年分をまとめて払ったほうがいい」と判断。月払いから5年一括払いに変更しました。
自動車保険は「月払い」から「年払い」へ
最後に見直したのが軽自動車の自動車保険です。
【自動車保険】
・月払い:2820円(年換算:3万3840円)
・年払い:2万9340円
・年間の差額:4500円
年払いにすることで、月払いを1年間続けた場合より4500円安くなります。「こちらも年間で見ると、意外と違う」と実感。B子さんは、自動車保険も月払いから年払いに変更しました。
年払いによる「支払い月」の負担対策として毎月1万円の積み立て
ここまで見直して、B子さんは1つの問題に気付きました。年払いにすると、毎月の支払いはなくなりますが、支払い月にまとまったお金が必要になります。特に火災保険の5年一括払いは、一度に大きな金額を支払うことになります。
そこでB子さんが始めたのが、保険料・受信料の積み立てです。毎月1万円を別口座に積み立てておけば、支払い月が来ても大きな支出に慌てる必要がありません。
毎月少しずつ自分で積み立て、支払い時にまとめて払う。この方法なら、年払い・長期払いによる割引を利用しながら、毎月の家計への影響も抑えられます。
毎月の支払額は小さいが、年間では割高になる月払い
B子さんの見直しから分かるのは、月払いは毎月の負担が小さく見える一方、1年間、あるいは契約期間全体で合計すると、年払いや長期払いよりも割高になるということです。
また、支払額が少額だと、NHK受信料のように、受信設備が変わっていても、契約内容を確認しないまま以前の契約を続けてしまうこともあります。B子さんも、年払いにすると2万円以上になることをきっかけに、現在の受信設備を確認し、衛星放送を受信できない状態になっていたため、地上契約へ変更。さらに支払額を抑えることができました。
B子さんが見直しで大切だと感じたのは、次の3つです。
・毎月の支払額だけでなく、年間や契約期間全体でいくら支払うのかを比較すること
・現在の利用状況や設備に契約内容が合っているかを確認すること
・年払いや長期払いを選ぶなら、支払い月に困らないよう、あらかじめ準備しておくこと
このように、支払い方法と契約内容を一度見直すだけでも、定年後の限られた収入や貯えを守ることにつながるでしょう。







