4月より100周年記念蒸溜所ラベルに順次切り替え
左より「シングルモルトウイスキー山崎」、「山崎12年」、「白州」、「白州12年」
今年1月から『山崎蒸溜所100周年・やまざき物語序章』を皮切りに日本の本格ウイスキーづくり100周年を記念した記事をシリーズで掲載しているが、4月から100周年記念蒸溜所ラベルが発売される。
4月よりスタンダードラベルから記念ラベルへと順次切り替わっていく。今年いっぱいはこの記念ラベルで100周年を祝っていただきたい。記念ラベルは以下の4製品。
「シングルモルトウイスキー山崎」
700ml・43%・¥4,500税別希望小売価格
ノンエイジ「山崎」の記念ラベルは、天王山に抱かれた山崎蒸溜所の全景をあしらったものとなっている。天王山に関しては『山崎蒸溜所100周年3/湿潤で美しい水郷地帯』をご一読いただきたい。
ラベルが替わるだけで香味はそのままだが、一応香味特性を述べておく。
山崎モルトの多彩な個性が織りなす、なめらかで心地よい余韻を楽しめる。香りは柔らかく華やか。イチゴのような香りはワイン樽熟成モルトがもたらすもの。甘く煌めくような、なめらかな広がりはミズナラ樽熟成モルトによって生まれている。
色/赤みがかった明るい琥珀色
香り/イチゴ・サクランボ
味/はちみつ・なめらか・広がりを感じる甘み
余韻/甘いバニラ・シナモン・綺麗で心地よい余韻
「シングルモルトウイスキー山崎12年」
700ml・43%・¥10,000同
「山崎12年」の記念ラベルは、東海道新幹線の車窓から目にする山崎のロゴが掲げられた蒸溜所があしらわれたものだ。今年は桜の開花が早く、山崎の桜も気になるところだが、この建物の前にも桜の木がある。山崎の春の様子は『山崎蒸溜所100周年2/桜の魂はウイスキーに宿る』で紹介している。
「山崎12年」はホワイトオーク樽熟成モルト由来の甘いバニラ香、熟した果実香が特長。スパニッシュオーク樽熟成モルトとミズナラ樽熟成モルトが隠し味として潜んでいる。
色/琥珀色
香り/熟した柿・桃・バニラ
味/奥行きのある甘み・厚みのある味わい
余韻/甘いバニラ・樽香・心地よく長い余韻
「シングルモルトウイスキー白州」
700ml・43%・¥4,500同
ノンエイジ「白州」の記念ラベルは、南アルプスの甲斐駒ケ岳に連なる山峡に位置する白州蒸溜所の風景をあしらったものだ。豊かな森の中にたたずみ、清らかな天然水の恵みのある白州に関しては、名水百選について語った『山崎蒸溜所100周年4/名水が生むモルトウイスキー』をご一読いただきたい。
フレッシュな香りと軽快なキレのよい味わいで魅了し、ハイボールで楽しむのにふさわしい。爽やかで、森の若葉のようにみずみずしく、そこにスモーキーフレーバーが寄り添い、ライトリーピーテッドモルトの特長が感じられる。
色/明るい黄金色
香り/すだち・ミント
味/軽快で爽やか・ほのかな酸味
余韻/かすかなスモーキー・ほのかな甘み・スッキリとしたキレのよさ
「シングルモルトウイスキー白州12年」
700ml・43%・¥10,000同
「白州12年」の記念ラベルは、森の蒸溜所の敷地内にあるウイスキー博物館を象徴的にあしらったもの。世界でも稀なウイスキー専門のこの博物館は独特のスタイリングをしており、かつて山崎蒸溜所にあったキルン(麦芽乾燥塔)を模してつくられている。
上階の展望台からは八ヶ岳、南アルプスを望むだけでなく、天候がよければ遠く富士山を眺めることができる。
香味の特長としては、甘く柔らかいスモーキーフレーバーに新緑の香り、爽快な果実香が漂う。フルーティーでコクがあり、スモーキーさがキレのよさを生みだしている。
色/明るい黄金色
香り/若葉・青りんご・ジャスミン
味/ふっくらとした甘み・クリーン味わい
余韻/甘く柔らかなスモーキー・キレがよい
ウイスキー博物館展望台(撮影・川田雅宏)
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