2月の和風月名・異称・別名の読み方と意味
新暦の今も、旧暦の月の名前は親しまれています。2月は如月のほかにどんな異称があるのでしょう?
今回は、たくさんある2月の月の異称・和風月名を紹介します。
2月の代表的な異称「如月(きさらぎ)」の意味・由来
如月の語源は、寒さで衣を更に重ねて着ることから「衣更着(きさらぎ)」が有力
そのほかには、草木が生えはじめる月なので「生更木(きさらぎ)」とする説、陽気が更に増して来るころなので「気更来(きさらぎ)」とする説、草木の芽が張り出す月なので「草木張り月(くさきはりづき)」が転じたとする説などがあります。
「如月」という漢字は、中国の2月の月名に由来します。中国最古の辞書『爾雅(じが)』に「二月を如となす」とあり、厳しい冬が終わり春に向かって万物が動き出す時季という意味が込められています。
2月の異称「仲春(ちゅうしゅん)」
季節は初・仲・晩に分けられ、春は初春・仲春・晩春と移っていきます。旧暦では1月から3月が春にあたり、2月が仲春となりました(新暦では、二十四節気の「啓蟄」から「清明」の期間<3月6日頃から4月4日頃>が仲春です)。2月の異称「梅見月(うめみづき)」
梅が咲く季節という意味です。旧暦の2月は、現在の3月頃にあたります。2月の異称「恵風(けいふう)」
恵みの風、春風が吹くころという意味です。2月の異称「雪解月(ゆきげづき)」「雪消月(ゆききえづき/ゆきけしづき)」
雪が解け始める月という意味です。二十四節気では、2月19日頃に、雪から雨へと変わり降り積もった雪や氷が解け出す頃という意味の「雨水(うすい)」になります。2月の異称「木芽月(このめづき)」
木の芽が出る月という意味です。2月の異称「雁帰月(かりかえりづき)」
雁(がん、かり)は、冬場は日本、夏場はシベリアで過ごす渡り鳥です。秋にやってきた雁が、春が近づき北へ帰っていく頃という意味です。七十二候には、「鴻雁北(こうがんかえる)」が4月10日頃にあります。2月の異称「令月(れいげつ)」
めでたい月、何をするのにも良いとされる月という意味です。『万葉集』に「初春の令月にして、気淑(よ)く風和(やわら)ぎ」という歌があり、元号「令和」の「令」はこの歌の令月に由来します。※2月の二十四節気(各節気と七十二候の説明)
大寒~立春~雨水
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